U-24日本代表は22日、東京五輪(東京オリンピック)男子サッカー・グループステージ第1節でU-24南アフリカ代表と対戦し、1-0で勝利している。(取材・文:元川悦子)
右肩上がりの軌跡と一抹の不安
「久保(建英)の個の力に助けられた形でした」
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3度目の五輪に挑むU-24日本代表キャプテン・吉田麻也が安堵感を吐露した通り、7月22日の東京五輪初戦・U-24南アフリカ代表戦は、久保建英の後半26分の一撃で1-0の勝利。辛くも白星発進することができた。過去の五輪を見ても、1次リーグを勝ち上がった2000年のシドニー大会、2012年のロンドン大会はいずれも初戦で勝利している。そういう意味でも、重要な1戦目で勝ち点3を確保できたことは、森保一監督にとっても選手たちにとっても非常に大きいと言っていい。
6月に吉田、酒井宏樹、遠藤航のオーバーエージ(OA)3人が加わってからというもの、U-24ガーナ代表、ジャマイカ代表、U-24ホンジュラス代表、U-24スペイン代表と対戦し4戦無敗でここまできた。「チームの雰囲気は非常にいい」と吉田や堂安律も強調していたが、チームは右肩上がりの軌跡を描いて本番まで来た。
しかしながら、やはり過去のワールドカップを振り返ると、2010年の南アフリカ大会や2018年のロシア大会のように、直前に混乱や停滞した時の方が好結果を残している。順調すぎるチームには過信が生まれ、1つ歯車が噛み合わなくなると、そのまま崩れてしまいがちだ。今回は極めてスムーズな流れだっただけに、逆に一抹の不安も感じられた。
そこに降って湧いたのが、南アフリカの新型コロナウイルス陽性者発覚だ。
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