遠藤が感じ取った、ドイツ大会のような空気感
98年フランス大会から5回連続でW杯出場を果たしている日本代表。遠藤保仁はその全ての大会をプロサッカー選手として見続けてきた。彼自身が日本代表候補入りしたのはフィリップ・トルシエ監督が率いていた2002年W杯前だが、実際に代表の一員として戦うようになったのはジーコジャパン時代から。しかし2006年ドイツ大会はフィールドプレーヤーで唯一出場なしに終わった。
その大会は、中田英寿、中村俊輔、小野伸二らそうそうたるメンバーを擁し、前評判が非常に高かったのに、直前調整の失敗が祟って惨敗した。遠藤はその時の空気と2014年ブラジル大会に挑むザックジャパンの空気が似ていると指摘する。
「確かにドイツに似てるっちゃ似てますけどね(苦笑)。それは前から思っていましたから。ドイツの時も国内でかなりフィジカルを上げていく感じだったんで、似ていますけど、まあ僕は気にしないので。次のザンビア戦でまたいい内容といい結果を求めてやっていかなきゃいけないですし、自信を持ってW杯に向かっていけるようにしたいです。
(ドイツの二の舞にならないために?)ドイツを経験しているのはたぶん僕だけかな(苦笑)。みんな知らないので、僕がいくら説明しても伝わらないから。僕自身は感じ取っていますけど。あの時はドイツ戦でいい試合をした後のマルタ戦にふわっと入ってしまったから、今回は次のザンビア戦が大事になる。
そこで手ごたえをつかめるものにしたいなと思います。その先はブラジルへ移動して、ホントにこれから始まるって雰囲気がさらに出てくると思うんで、練習からいい緊張感を出しながらやっていかないといけない。
そのへんはW杯を経験した選手の力が発揮されるところだと思う。いい会話をして、チーム全体としてこれから戦いに行くことをしっかり示せればいいんじゃないかと思いますけどね」