UEFAユーロ2020(欧州選手権)・グループリーグD組第3節、イングランド代表対チェコ代表が現地時間22日に行われ、1-0でイングランド代表が勝利している。この試合のスター・オブ・ザ・マッチに輝いたのは、これが今大会初スタメンだったブカヨ・サカ。19歳の新鋭は何が凄かったのか。(文:小澤祐作)
面白さは欠けていたが…
ガレス・サウスゲート監督率いるイングランド代表は2試合を終えて勝ち点4を奪取。順位こそ確定していなかったが、1試合を残してのベスト16入りを掴み取っていた。
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一方のチェコ代表もパトリック・シックの活躍などもあり2試合を終えて勝ち点4を獲得。最終節を待たず、2012年大会以来となるグループリーグの突破を決めていた。
そんな両者が現地22日に聖地ウェンブリー・スタジアムで顔を合わせることになったが、試合内容はおおむね予想通りのものになったと言えるだろう。
先に試合を動かしたのはイングランド代表だ。12分、ジャック・グリーリッシュがフワッとしたクロスを送り出すと、これをファーサイドでラヒーム・スターリングがヘディングシュート。ボールはゴールへと吸い込まれた。
本来であればチェコ代表がここからギアを上げて激しい展開に…というのが理想的なのだが、上記した通り彼らはすでにグループリーグ突破を決めている。もちろん引き分けに持ち込めれば最高なのだが、スリーライオンズを前にそこまでリスクを冒して攻めに出る意味があまりなかった。
当然、チェコ代表が前に出てこなければ、リードしているイングランド代表も攻撃に厚みを加える意味はそれほどない。とくに後半は、お互いに全くと言っていいほど決定的な場面がなかった。事実、チェコ代表は残り45分間でシュート数2本、イングランド代表に関しては同0本というデータが出ている。結局、スターリングの得点が決勝点となり、1-0のまま90分間は終了した。
イングランド代表は最終的にグループリーグ3試合で2得点0失点という数字を残している。そのすべてがいわゆる「塩試合」となっており、ゲームの面白さという意味ではだいぶ欠けていたが、勝ち点7を稼ぎ、しかも無失点のまま首位でベスト16入りしたのは素直に評価できるポイントだ。
ただもちろん、ここが終着点ではない。まずは、ラウンド16で死のF組(ドイツ、フランス、ポルトガル、ハンガリー)の2位と対戦するが、ここでスリーライオンズの真の実力が試されると言えるだろう。