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東京五輪サッカー代表は「22名の共同体」。バックアップメンバー4名にも五輪出場のチャンスが…?

text by 編集部 photo by JFA

森保一
【写真提供:JFA】


 日本サッカー協会(JFA)は22日、来月開幕する東京五輪に向けたサッカー男子日本代表のメンバーを発表した。

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 五輪本大会に臨むメンバーに選ばれたのは18人。そして、バックアップメンバーも4人招集されている。GK鈴木彩艶、DF町田浩樹、DF瀬古歩夢、FW林大地は事前合宿からチームと共に行動し、トレーニングなどに参加して18選手をサポートしながら有事に備える。

 そして、鈴木らバックアップメンバーの4人にも五輪で試合出場のチャンスがあることも明かされた。JFAの反町康治技術委員長は「22名の共同体だと思って活動していきたい」とバックアップメンバーへの信頼を語った。

「18名+4名のバックアップという形になりますが、(事前)合宿の集合時から当然(バックアップメンバーにも)一緒に参加していただいて、チーム(の大会)が終わるまでずっと最後まで活動することになります。決勝までいったらそれが一番望ましいということです。

また事前の親善試合としてホンジュラス戦とスペイン戦、この試合には(バックアップメンバーの)4名も出場することが可能です。例えば(五輪の)本大会に入りましても、準決勝でA選手が怪我をして決勝に出ることができないとなれば、バックアップから1人が入って決勝を戦うことになります」

 アクシデントはない方が望ましい。だが、もし東京五輪のグループステージや決勝トーナメントを勝ち進む過程で登録選手が離脱する場合、バックアップメンバーから選手を補充して18人の陣容を保てるということになる。

 ただ一緒に練習するだけでなく、林や瀬古、町田、鈴木はいつでも試合に出られるよう準備を整えておくことが求められる。わずかながら東京五輪で試合に出場するチャンスもあり、しっかりと「19」から「22」までの背番号も与えられている。

 さらに大会直前の強化試合でもバックアップメンバーは重要な役割を果たすかもしれない。現在、所属クラブでAFCチャンピオンズリーグ(ACL)に出場しているDF旗手怜央やMF三笘薫、MF相馬勇紀は海外遠征中。ACLのグループステージが終わってからの代表合流となるため、合宿序盤や7月12日のU-24ホンジュラス代表戦でプレーできない可能性が高い。

 森保一監督も「ACLで集中開催で戦っているということは心身共に非常にプレッシャーのかかった、疲労度の高い戦いをしているのかなと思っています」と語る。そして、相馬や三笘らは日本代表に合流後も「おそらく心身共に疲労していると思いますので、どの程度練習できるかは読めないところはあります」と憂慮している。

 もし先述したU-24ホンジュラス代表戦や、続く7月17日に開催予定のU-24スペイン代表を東京五輪の本登録メンバーのみで戦うとなれば、コンディション面のリスクが非常に高い。こうした大会前の調整の場でもバックアップメンバーの力を頼る可能性は十分にあるだろう。

 反町技術委員長の「22名の共同体」という言葉は、建前的な表現ではない。過密日程や酷暑の中での連戦を戦い抜いて金メダル獲得という目標を達成するには、バックアップメンバーも含めた22人の総合力が不可欠だ。

(取材・文:舩木渉)

【了】

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