ユーロ2020(欧州選手権)グループリーグF組第2節、ポルトガル代表対ドイツ代表が現地時間19日に行われ、ドイツ代表が2-4で勝利した。初戦でフランス代表に敗れたドイツ代表は、この日も先制される苦しい展開となったが、4得点を奪って逆転に成功。勝利に至るまでの過程には、ポルトガル代表が抱えていた負の要因が2つあった。(文:本田千尋)
最悪の展開から逆転したドイツ代表
“ゲルマン魂”とはこのことか――。
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現地時間6月19日に行われたグループF第2節のポルトガル代表戦。フランス代表に敗れて初戦を落とし、後がなかったドイツ代表は、試合開始からロビン・ゴセンスとヨシュア・キミッヒの両ウイングバックが高い位置を取って攻め込んだ。
しかし、カウンターを喰らってクリスティアーノ・ロナウドに決められ、15分に失点してしまう。
この流れは、ヨアヒム・レーブ監督からすれば最悪の試合展開だったに違いない。ところがドイツ代表の選手たちは、ここで息の根を止められるどころか、ここから息を吹き返す。サイドから重点的に攻撃を仕掛け、35分にゴセンスの左からの折り返しにカイ・ハフェルツが飛び込んでルベン・ディアスのオウンゴールを誘発する。その3分後には、右からキミッヒが折り返してラファエウ・ゲレイロのオウンゴールを招いて逆転した。
レーブ監督は「ビハインドの後で、我々は多くの士気を示した。我々はとても良いスピリットを示し、決して自分たちを見失わず、冷静さを保った」と振り返った。要するに、ロナウドに痛恨の先制点を奪われた後で、ドイツ代表の選手たちは“ゲルマン魂“を見せた。
後半に入ると、ドイツ代表はさらに畳み掛ける。51分にハフェルツ、60分にゴセンスが決めて4-1。67分にFKのチャンスからディオゴ・ジョタにゴールを許して1点を返されたが、73分にCBのニクラス・ズーレを投入して守備を固め、4-2で試合終了。ユーロ(欧州選手権)で3度の優勝経験を持つ大国は、決勝ラウンド進出に向けて踏み止まった。
なぜドイツ代表は、このような“背水の逆転劇”を演じることができたのだろうか。