「監督とはこみいった話はできないですよ。言っていることも半信半疑」
指宿合宿中の24日に長友佑都、川島永嗣とともに遅れて合流したが、その後は27日のキプロス戦前後もメディアの取材に応じなかった本田圭佑。キプロス戦後に「アメリカで」と語った通り、アメリカ・フロリダ州・クリアウォーターで行われている31日のメディア対応には正々堂々と応じた。
テレビの質問にじっくり時間をかけて答えた彼は、大勢のペン記者が待ち構える場所にやってきて、覚悟を決めたかのようにイスに座って「臨戦態勢」を整えた。
「(今回合流してザックさんとイタリア語で会話している場面が目についたが、イタリア語は?)まあ、何となく言っていることは分かるっていうレベルですけど、英語でもそういう時期があったなと思いながら、ちょっとずつイタリア語も向上している実感はありますね」と彼は口滑らかにコメントし始めた。
「監督とはこみいった話はできないですよ。言っていることも半信半疑と言いますか、確信がないんで、通訳が必要ですし。監督との意見のすり合わせはもう今さらでしょ。それを妥協せずにやってきましたから。
こういう状況になると、人間開き直るわけじゃないけど、嫌でも逃げ道がない。そこで自分でも想像できないホントの強さが出るのをむしろ自分は楽しみにしています。より自然体だと思います。4年間気負ってきましたけど、その4年間の中で今、一番リラックスしている状態かなと思います。
(自然体でいられる理由?)これは同じ立場の人間にしかおそらく分からないでしょうけど、自信には2種類あってね、『根拠のない自信』と『根拠のある自信』っていうのがあると思うんです。
根拠のある自信っていうのは、みなさんもおそらく仕事で体験したことがあるだろうけど、自分が頑張ってやったから得られる自信やと思います。人よりもやってきたという自負が自信になる。それはね、このチームにはもうあるんです」