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オランダの消えた逸材5人(4)。天国から地獄へ…順調なキャリアが突如暗転。オランイェの未来を担うと思われた逸材

シリーズ:消えた逸材5人 text by 編集部 photo by Getty Images

若くして才能を披露して高く評価された選手が、そのままスター選手として活躍し続ける保証はない。怪我やプレッシャーに苦しみコンディションを落とす選手がいれば、ピッチ外での問題で活躍の場を失っていく選手も多い。今回は大きな期待を背負いながらも、大舞台から姿を消したオランダ人選手を紹介する。

オランイェの未来を担うはずだった男

コリンズ・ジョン
【写真:Getty Images】



FW:コリンズ・ジョン
現所属クラブ:ブイテンボーイズ(アマチュアクラブ)


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 身長180cmとウインガーとしては大柄で、爆発的なスピードこそなかったもののテクニックに優れていたコリンズ・ジョン。トゥエンテで頭角を現した同選手は2004年、当時18歳でオランダ代表デビューを飾っており、2006年にはU-21欧州選手権に出場し優勝を経験した。国内では「逸材」として評価されており、同じく注目を浴びていたライアン・バベルらと共にオランダ代表の未来を担う存在になると言われていた。

 トゥエンテの次はフラムに所属した。加入当初はなかなか結果が出なかったが、2005/06シーズンにはプレミアリーグで二桁得点をマークするなど、チームのトップスコアラーに君臨している。このままビッグクラブへ…と思われたが、状況は突如として暗転する。2007年4月に指揮官がクリス・コールマンからローリー・サンチェスに代わると、コリンズは出番を失うように。改めて存在をアピールするのは容易ではなかった。後に同選手は「それがサッカーだ」と語っている。

 出場機会を求めたジョンはその後レスター、ワトフォード、NECナイメーヘンへのレンタルを経験。その後ベルギー→アメリカ→アゼルバイジャン→イラン→イングランド4部→ポーランド→アメリカと様々な舞台でプレーしている。ただいずれも活躍できずに終わるなど、オランダ代表の未来を担う存在と言われたその姿は完全に消えてしまっていた。

 そのコリンズは食道に腫瘍が見つかったことで2014年に一度サッカーから離れている。しかし2016年にブイテンボーイズというアマチュアクラブのユースコーチになり、2019年からは同トップチームの選手にもなっている。ちなみに彼の弟はオランダ代表経験もあるオラ・ジョン。兄コリンズと同じく若くして注目を浴びていたが、オラも同様に伸び悩んでしまった。

【了】

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