【写真:Getty Images】
日本代表は7日、カタールワールドカップのアジア2次予選でタジキスタン代表と対戦し4-1の勝利を収めた。
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開始6分でMF古橋亨梧が先制点を決めたものの、直後に今予選初失点を喫してタジキスタンに追いつかれてしまう。その後なかなか決定機を作れずにいた日本の停滞ムードを打破したのは、興國高校の同期コンビだった。
40分、DF山根視来が右サイド深くへスルーパスを供給すると、それに抜け出した古橋がマイナス方向へ低いクロスを送る。そのボールの先に飛び込んだのはMF南野拓実だった。ニアサイドで合わせた背番号10は、ワールドカップ予選7試合連続となるゴールで日本に勢いをもたらした。
南野と古橋は興國高校で同期に当たる。前者はセレッソ大阪の育成組織に、後者は高校サッカー部に所属していたためチームが違い、面識がある程度で高校時代はほとんど話したこともなかったという。しかし、ともに日本代表に選ばれるようになってからは、ピッチ上で急速に関係を深めている。
「僕自身、前半チャンスはそんなに多くなかったんですけど、そのなかで、ああいうクロスでニアに飛び込むとか、こぼれ球とか、そういう鼻が効く、ペナルティエリア内でのプレーでゴールにつながるんじゃないかと感じていた。あの時もニアが空いていると感じたので、(古橋)亨梧からのクロスも良かったですし、一瞬の隙を突けたのは良かったと思います」
相手ゴール前の「隙」を感じ取った南野と、古橋は感覚を共有していた。ゴールまでのイメージがぴったり合致した場面を作ることができ、日本の背番号10は同級生である古橋が見せたプレーに強いインパクトを受けたようだ。
「亨梧が先制点を取って、アシストもして。このチームにとってそこ(2列目)のポジションにはレベルの高い選手が揃っていますけど、そこでチームの力になれるというのを強烈にアピールしたと思うし、僕自身も亨梧のクロスを決めることができて良かったと思います」
一方、勝ち越しゴールをアシストした古橋も「すごく嬉しいですし、心強いと思いますし、お互いに信頼関係を大切にしてやれていると思います」と南野との関係性に手応えを感じている。
タジキスタン戦前日に「チャンスが来れば、そのチャンスをしっかり決め切りたいですし、そのために準備したいなと思っています」と話していた古橋は、日本代表初先発の試合で見事に1得点1アシストという結果を残した。
「僕は前のポジションはどこでもできるので、その中でゴールに向かっていく抜け出しをしたり、ゴールに向かってドリブルしたり、よりゴールを意識してプレーすることが相手にとって嫌がるプレーだと思っているので、それをもっとやっていきたいです」
こうした試合前にイメージしていた通りのプレーで結果を残した古橋は、同級生の南野が話した通り、日本代表定着に向けて「強烈にアピールした」。2人のコンビネーションは、サムライブルーの新たな武器になっていくかもしれない。
(取材:元川悦子、文・構成:編集部)
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