【写真:Getty Images】
なでしこジャパン(サッカー日本女子代表)は8日に開催される国際親善試合のパラグアイ女子代表戦に向けて合宿を行っている。
【今シーズンのJリーグはDAZNで!
いつでもどこでも簡単視聴。1ヶ月無料お試し実施中】
前日の7日にオンラインでの取材に応じたFW岩渕真奈が現在プレーしているイングランドには、多くの国から実力者たちが集まってきている。所属クラブであるアストン・ヴィラにイギリス代表の選手はいないが、「応援感覚の立場の声」として「(日本に)応援に行けないのは寂しい」という話もチーム内の会話に出てきているという。
東京五輪は国外からの観客を受け入れない方針を決めたため、もちろんイギリスから東京に岩渕の応援に駆けつけることはできない。アストン・ヴィラにも東京五輪を観戦するため「日本に行きたかった」と話す選手もいたようだ。
岩渕は先日、リーグ戦でチェルシーと対戦した。相手チームには東京五輪にも出場するオーストラリア女子代表のサム・カーがおり、「ちょっと喋った時は、『五輪やるの?』という質問を受けた」とのこと。
そして、「『わからないけど、やれることを願っているよね』みたいな話をみんなでするくらい、選手の中にも不安な気持ちはあると思います」と実情を明かした。新型コロナウイルスの影響を排除しきれない現状では、日本国内のみならず、海外でも東京五輪の開催に対して不安が広がっているようだ。
日本国外からの観客を受け入れないことになり、「日本に有利じゃないか」と話す選手もいたというが、岩渕は「『日本人は優しいからみんな応援するよ』と適当に返しておきました(笑)」と冗談めかす。
だが、どれだけ前向きに捉えようとしても不安が拭えないのは事実だ。東京五輪の開幕まで100日あまり。何とか無事に開催にこぎつけ、国外からやってくる代表チームや選手たちに不安を感じさせず全力を発揮してもらえるような環境を作り出せるだろうか。日本から世界中に「優しい」エールを送れる大会となることが望まれる。
(取材・文:舩木渉)
【了】