強豪相手のいい攻撃できる場面、増えている
――本田圭佑が昨年10月の東欧遠征で2連敗したあと、「南アの時は直前に選手ミーティングをやったけど、今のチームは半年以上前に危機感を持って話し合いをしている。それだけ進歩しているということ」と話していましたけど、自らアクションを起こす意識は確実に変化しているのでは?
「僕が若くてW杯を経験してなかった頃は、日本の置かれた状態も違いましたよね。当時はどうやって相手のよさをうまく消しながら勝てるかという状況だったけど、今はいかにして楽しくやって勝つかを考えている。
自分たちが主導権を握って勝てるところまで来ていると思うんで、そこは全然違いますよね。実際、選手たちも強豪相手にどうすれば勝てるかを真剣に考えるようになっている。ブラジルの半年以上前の昨年10月の時点でより高みを目指してやっていたのは、非常にいいことかなと思いますけどね」
――本田がミラン、香川がマンチェスター・ユナイテッドへステップアップするなど、選手のプレー環境の変化も意識向上につながっていますか?
「そうですね。国際経験値はこれまでとは全然違いますし、もちろん質も上がっていると思います。フィニッシュの部分もビッグチャンスがより増えています。
それが実際の得点につながるかどうかは別として、強豪相手にいい攻撃ができる場面は確実に増えていますよね。そういう部分も結果次第では『何だったんだ』って言われる可能性はありますけど、4年間を見れば、間違いなく全ての面で成長してるんじゃないかと思いますけど」
――今大会の相手は南ア直前にスイスで戦ったコートジボワールということで、試合に出た遠藤選手としては具体的なイメージが描きやすいですか?
「その時、出ていた中心選手も残っているし、監督が変わればやるサッカーも違ってくるでしょうけど、非常に強敵ですね。調子に乗らせたら好き放題やってくる選手も多い。
前回の初戦もアフリカ勢のカメルーンだったけど、自分たちが先に点を取れば、かなり優位な状況に立てる。相手のストロングポイントを消しつつ、自分たちの土俵でサッカーをできるかが非常に重要だと思います」