【写真:Getty Images】
U-24日本代表は29日に予定されているSAISON CARD CUP 2021のU-24アルゼンチン代表戦に向けて合宿を続けている。
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同じ相手と対戦した26日の1戦目は0-1の敗戦だったが、内容にはスコア以上の差があった。一夜明けてオンライン取材に応じたMF渡辺皓太は、力の差を見せつけられたことで意気消沈しているようだった。
「先発だろうが先発じゃなかろうが、代表戦ということでいつも通り気合いは入っていましたし、この2試合が本当に自分にとって最後のチャンスだと思って試合をしました」
2年前にコパ・アメリカで日本代表メンバーに入った際は、離日直前のJリーグの試合で負傷した影響もあり、現地に入ってからもコンディションが整い切らず。南米の強豪と戦うチャンスだったが、一度もピッチに立つことができなかった。
東京五輪世代の代表チームでは招集も出場機会も散発的で、決して中心選手とは言えない立ち位置。ゆえに田中碧の出場停止と、田中駿汰の負傷によってめぐってきた先発出場のチャンスは渡辺にとって極めて重要だった。
まさに東京五輪本大会のメンバーに生き残るための「ラストチャンス」だったかもしれない。だが、「正直手応えは全くないというか、何もさせてもらえなかった印象です」と渡辺博多を落とす。
Jリーグでは素早く相手の懐に入り込んでのボール奪取や、豊富な運動量、素早い攻守の切り替えや味方との小気味良い連係で存在感を発揮している。ところがアルゼンチンの選手たちと対峙して「自分が飛び込んだらやられる、逆を取られるという感覚があって、なかなかボールを奪いにいけなかったです」と持ち味を発揮しきれなかった。
攻撃時のポジショニングやボールを前進さえるための配球、守備時の相手との間合いや予測など課題はたくさん見つかった。五輪本大会への生き残りには「今の時点ではまだまだ足りない」と、反省の弁は尽きない。
29日に行われるU-24アルゼンチン代表との2戦目は、正真正銘の「ラストチャンス」になるかもしれない。悔しさをバネに、渡辺のさらなる奮起に期待したい。
(取材・文:舩木渉)
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