岡山の真価が問われる、神戸戦
開幕してから10試合を岡山は無敗で過ごしてきた。だが、ノリノリで絶好調かと言えば、そうではない。4試合引き分けが続いて5試合目でようやく初勝利を奪うスタートで、第10節の群馬戦こそ2点差で勝利したものの、その他はすべて僅差のクロスゲームを、競り勝ったり、追い付いたり、追い付かれたりしてきた。
6引き分けの中には、勝てた引き分けもあれば負けていた引き分けもある。そのため、取材陣が10試合無敗と色めきたっても影山監督は「ぜんぜんそんな気はしない」と苦笑いを浮かべているのだが、ギリギリの試合ですべて勝ち点を奪ってきたことが、逆に強さの証明であるような気がする。
ともすれ、岡山の真価は第11節の首位・神戸戦で図れるだろう。影山監督は「小細工して勝てる相手ではない」に対して、真っ向勝負を挑む構えだ。
岡山の無敗を支えているのは守備の堅さを抜きに語れない。10試合中5試合を完封し、複数失点を喫したのは第7節の札幌戦のみ。守備の安定感はリーグ屈指と言ってもいいだろう。昨季もリーグで2番目に少ない失点数に抑えた守備力は今季、さらにグレードアップした印象だ。
神戸戦はJ1での実績豊富な神戸アタッカー陣と岡山守備陣の構図が容易に成り立つが、「抑えたら俺らもチームも評価が上がると思う。非常に楽しみな一戦です」と、竹田忠嗣は腕を鳴らしている。
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