【写真:Getty Images】
数年前には大物外国人選手の“爆買い”でサッカー界の移籍市場のパワーバランスを大きく変動させた中国スーパーリーグ(CSL)だが、来季以降には多くの選手が去ることになるかもしれない。新たなサラリーキャップ制の導入が発表され、大幅な給与カットが見込まれている。
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潤沢な資金力を有する中国クラブの大型補強は2016年頃にピークに達し、ブラジル代表のFWフッキやMFオスカルなど多くの大物選手が欧州や南米から中国へ渡った。だがその後は過度の競争を制限する規定が導入され、近年はビッグネームの新たな獲得は減少していた。
さらに中国サッカー協会(CFA)は、「持続可能な成長」を目的とした新たな制限の導入を発表。2021シーズンから2023シーズンにかけて、外国人選手の年俸は最大で300万ユーロ(約3億7800円)とするサラリーキャップを設けるとのことだ。
「CSLクラブの支出は韓国Kリーグの約10倍、日本のJリーグの約3倍だ。だが我々の代表チームは大きく遅れを取っている。バブルは中国サッカーの現在に影響するだけでなく未来も傷つけてしまう」とCFAのチェン・シューユアン会長はコメント。大物外国人に頼るのではなく自国選手の成長を重視したい考えを示した。
来季以降の制限額を上回る年俸をすでに受け取っている選手については、3年間で段階的に金額を引き下げる新たな契約を交わすよう求められるとのこと。現在のCSLで最高額の年俸を受け取っているとされる上海上港のオスカルは最終的に約85.7%の減給、北京国安のコンゴ民主共和国代表FWセドリック・バカンブや山東魯能の元イタリア代表FWグラツィアーノ・ペッレなども80%以上の減給になると英紙『デイリー・メール』は試算している。
上海上港に所属していたフッキはすでに契約満了により今季限りで中国を去ることを表明している。だが他にもビッグネームの流出が続く可能性が高いかもしれない。
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