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Jリーグ 12年前

浸透する“長谷川イズム”。J1を見据えたガンバが手にした確固たる守備戦術

21日に行われたJ2第10節。ガンバ大阪はアウェイでカターレ富山を4-0で下した。これでガンバは4試合連続での無失点。昨季とは異なる安定感を手に入れたチームに指揮官も手応えを感じている。

text by 下薗昌記 photo by Kenzaburo Matsuoka

手応えを感じる長谷川健太監督

 レアンドロのハットトリックを含めた今季最多ゴールで富山に圧勝したG大阪。決定機を再三作りながらもやや消化不良の感があった前3節と異なり、昨年のJ1最多得点チームの実力を見せつけた格好だ。

 J2最強ストライカーのレアンドロや、単なる技巧派からハードワーカーへと変貌を遂げた倉田秋らタレントを擁する前線は脅威の一言だが、今のG大阪の持ち味は必ずしも攻撃力にとどまらない。

 連勝を3に伸ばした富山戦を含めて、現在守備陣は4試合連続で相手にゴールを許していない。

浸透する“長谷川イズム”。J1を見据えたガンバが手にした確固たる守備戦術
今野を中心にディフェンスが安定【写真:松岡健三郎】

「ガンバらしくない1対0というスコア」。松本山雅戦後の記者会見では、長谷川監督自らがこう切り出した。ただ、その言葉の裏にあるのは決定機を逃し続けた攻撃陣に対する不満よりも、1点差を守りきれた事に対する手応えだ。

 富山戦に向けた練習を終えた後、指揮官は本音を漏らしていた。「勝てばもちろん嬉しいが、完封できたことも嬉しい。1対0で勝つというのは本当に力がないと出来ないスコア。そういう意味では点差こそ少ないが、非常にアグレッシブに戦えている」

 開幕当初は不在だった加地亮が、富山戦でも中央に絞った鋭いカバーリングを見せたり、今野泰幸が幅広い範囲をケアしたりしているとは言え、チーム全体が距離感の良い守りを見せている。

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