【写真:Getty Images】
【日本 1-0 パナマ 国際親善試合】
日本代表は現地13日にパナマ代表との国際親善試合に挑み、1-0で勝利を収めた。
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10月シリーズから10番を背負っている南野拓実は、これまでのトップ下ではなく、3-4-2-1の1トップに入った。そして後半にPKで決勝点を挙げ、チームの勝利に貢献した。
PKを獲得したのも南野自身だった。久保建英からのスルーパスに抜け出してペナルティエリア内でファウルをもらった場面は「シャドーの選手が前向きにボールを持った時に、1トップでプレーして、斜めに動き出すというのは試合前から意識していた」、まさに狙い通りの形だ。
「前半からもそれはずっと意識していたので、自分が思い描いていた形がPKやゴールにつながってよかった」と、南野は自らの取り組みが実る形で得たチャンスに手応えを語った。PKのコースは「ふかさないように、という意識で蹴って、ジャストミートはしなかった」とやや甘めだったが、しっかりと沈め、それが決勝点となった。
1トップに南野、2シャドーに久保と三好康児というのは、これまでに一度も試したことのない組み合わせだった。エースFWの大迫勇也が不在で新たな形を模索することとなったわけだが、小柄なアタッカー3人の連係はパナマ戦の収穫の1つと言っていい。
「タケはボールを持った時に前を向けるし、今日もそれがチャンスにつながっている部分がいくつもあったし、自分としてはやりやすいです。康児も相当質の高い選手と、一緒に初めてプレーしたんですけど、すごく感じて。
自分もああいうポジション(2列目)でプレーする方が多いですけど、2人の選手(久保と三好)は本当に、(自分も同じポジション)だからこそ質が高いなと自分が感じる部分は多くて。他にも(鎌田)大地もいるし、このチームでの競争は高いレベルだなと。(注目すべきなのは)タケだけではないなと思います」
3-4-2-1という新たな取り組みの中でも「(所属)チームで試合に出てない分、ここで何かを示して帰らないと、こっちの居場所がないと思っている」と危機感を強めた南野は、同時に1トップというポジションにやりがいを見いだしつつあるようだ。
「どのポジションでもやりがいは感じるし、楽しいんですけど、確かに今日は攻撃の起点であったり、ゴールに一番近い位置でプレーできるし、ディフェンスではスイッチを入れる役割が多くなるポジションでした。
周りに質の高い選手がいるからこそ、僕も楽しくプレーできたし、監督もこのフォーメーションを1つの、僕たちのプランではあると思うので、そういうやりやすさを今日感じられたのはよかったと思います」
収穫と課題の両方がしっかりと出た試合になったが、エースの自覚が芽生えつつある南野はそれらをどう消化して17日のメキシコ代表戦に還元していくだろうか。背番号10のさらなるパフォーマンス向上に期待がかかる。
(取材:元川悦子、文・構成:編集部)
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