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40歳での引退決めていた中村憲剛。1年前に重傷も「プレーする姿を見せて引退したかった」

text by 編集部 photo by Getty Images

中村憲剛
【写真:Getty Images】

 J1の川崎フロンターレに所属する元日本代表MF中村憲剛は、1日に開いたオンライン会見で今季限りでの現役引退を発表した。40歳での現役引退は以前から心に決めていたことだという。

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 昨日10月31日に40歳の誕生日を迎え、ライバルFC東京との多摩川クラシコで決勝点となるバースデーゴールを挙げて自ら記念日を祝った中村。その翌日である今日、今季の残り最大11試合を終えたあとスパイクを脱ぐことを明らかにした。

「30歳を過ぎた時に、自分の選手としての終わり方をどうするかというのを漠然と考え始めた」と中村。まずは「35まで頑張ろう」と決めていたが、「風間(八宏)さんが2012年に来て、自分自身のサッカー観も変わりましたし、チームも右肩上がりで、35でやめるという発想はなくなった」と振り返る。

 その次の節目となる40歳を引退のタイミングと決めた上で、36歳でJリーグ年間MVP受賞、37歳でリーグ初優勝、翌年に連覇を達成。さらに昨年にはルヴァンカップ優勝も飾ったが、その次の試合となった11月2日のサンフレッチェ広島戦で左膝前十字靭帯損傷の重傷に見舞われてしまった。

 39歳での前十字靭帯損傷からの復帰は「正直、難しいだろうなと最初は思った」と中村は認めている。それでも「これはなんとしても復帰して、プレーする姿を皆さんに見せて引退するんだと。等々力でみんなの前でプレーするという目標がより強くなった」と復帰を目指す上での思いを語った。

「中村憲剛やるじゃん、って。すげえって思ってもらえるような形まで戻したかった」。それをまさに、予定していた引退会見の前日のダービーマッチでの決勝点という形で見せつけた。「正直自分でもびっくりしていて、こんなことが起きていいのかと。等々力には神様がいると思っていて、あらためてそういう存在を感じざるを得ないくらい、すごい話」と中村は、自分としても信じがたいほど特別なゴールになったことを強調している。

【了】

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