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Jリーグ 4年前

J1、J2、J3今節の見どころは? 40歳バースデーの中村憲剛は多摩川クラシコへ、ジュビロ磐田は首位・アビスパ福岡の刺客になるか

明治安田生命Jリーグは今週末、J1第25節(一部は開催済み)、J2第30節、J3第24節を迎える。その中で、今節はどのような対戦カードが組まれているのか。注目試合や選手、見どころなどをピックアップした。

シリーズ:編集部フォーカス text by 編集部 photo by Getty Images

川崎フロンターレ対FC東京

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川崎フロンターレ対FC東京

注目カード(明治安田生命J1リーグ)
川崎フロンターレ対FC東京
10月31日 18:00

注目選手
MF:中村憲剛(川崎F)
GK:林彰洋(FC東京)

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 今季の多摩川クラシコの戦績はここまで1勝1敗。おそらく今季最後になるであろう3度目のクラシコが等々力陸上競技場で開催される。

 7月8日のJ1リーグ第3節では、前半だけで川崎フロンターレが4得点を奪って快勝した。しかし、10月7日のYBCルヴァンカップではFC東京のレアンドロが2得点を挙げて川崎Fをシャットアウト。川崎Fは公式戦で実に11試合ぶりとなる黒星を喫している。

 11連勝中の川崎Fは先週末に試合がなかったため、中12日でFC東京戦に臨む。リーグ最多の68得点を奪っている川崎Fは前回無失点に抑えられたFC東京の守備陣をいかにして崩すのかがポイントになりそうだ。

 中村憲剛は40回目の誕生日に多摩川クラシコに臨む。前節では今季最長となる70分間までプレーし、FKとショートコーナーからのクロスボールで2点をアシスト。前回対戦で敗れた名古屋グランパスにリベンジを果たす立役者となった。クラシコでは自身のバースデーに花を添える活躍が期待される。

 FC東京は川崎Fと対照的に、過密日程の真っただ中だ。AFCチャンピオンズリーグ参加のためにリーグ戦の消化が早く、川崎Fより4試合多く消化している。ミッドウィークに行われた柏レイソル戦では3試合ぶりにゴールを挙げたものの、3失点を喫して連敗が3に伸びた。

 来週末に控えるルヴァンカップ決勝を前に連敗を止めておきたい。天皇杯出場、そして来季のAFCチャンピオンズリーグ出場権獲得に向けても、このクラシコが正念場になるだろう。とりわけ改善が必要なのは横浜F・マリノスに4失点、柏に3失点を喫したディフェンスになるはずだ。

 前節では波多野豪が5試合ぶりに先発で起用された。首位を走る川崎Fを相手に、林彰洋と波多野のどちらが起用されるかはわからないが、GKの活躍がチームを救うかもしれない。

鹿島アントラーズ対名古屋グランパス

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鹿島アントラーズ対名古屋グランパス

注目カード(明治安田生命J1リーグ)
鹿島アントラーズ対名古屋グランパス
10月31日 17:00

注目選手
DF:犬飼智也(鹿島)
MF:相馬勇紀(名古屋)

 6位・鹿島アントラーズが1試合多く消化しているが、5位・名古屋グランパスとは勝ち点で並んでいる。得失点差で名古屋がわずかに上回る両者の対決は、来季のAFCチャンピオンズリーグ出場権獲得や今年の天皇杯出場に向けても大事な一戦となる。

 前々節の鹿島はボール保持率でヴィッセル神戸に大きく上回られたものの、縦に速い攻撃が機能して3点を奪った。直近のサンフレッチェ広島戦は一進一退の攻防となったが、76分に生まれたエヴェラウドのゴールを守りきった。アウェイ連戦を含む7日間で3試合という過密スケジュールを2勝1敗で乗り切っている。

 川崎フロンターレに次ぐ25失点と守備が安定している名古屋をどう崩すかがポイントになりそうだ。セットプレーも貴重な得点源になるだけに、神戸戦でヘディングシュートが惜しくもポストに当たった犬飼智也には、セットプレーでの貢献に期待したい。

 名古屋は川崎F、横浜F・マリノスに連敗を喫したが、前節でベガルタ仙台に1-0で勝利して嫌な流れを払拭した。とりわけチームにとって朗報なのは、相馬勇紀が復帰したことだろう。

 14日の北海道コンサドーレ札幌戦で相馬は肋骨を骨折する怪我を負い、全治は3週間がかかる見込みとされていた。しかし、相馬はわずか10日後の仙台戦で後半からピッチに戻ってきた。同じ試合で負傷したガブリエル・シャビエルがまだ離脱中であるだけに、古巣・鹿島との対戦を前に復帰した相馬の存在は、チームにとって心強いだろう。

ジュビロ磐田対アビスパ福岡

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ジュビロ磐田対アビスパ福岡

注目カード(明治安田生命J2リーグ)
ジュビロ磐田対アビスパ福岡
11月1日 15:00

注目選手
MF:大森晃太郎(磐田)
DF:三國ケネディエブス(福岡)

 ジュビロ磐田対アビスパ福岡は好調なチーム同士の対戦になる。福岡は12連勝を含む15戦無敗で首位に浮上。対する磐田も5戦無敗で順位を8位まで上げている。

 磐田はフェルナンド・フベロ前監督を2日に解任して風向きが変わった。ガンバ大阪から期限付き移籍で獲得した遠藤保仁は10日の松本山雅戦から5試合連続で先発起用され、チームはその間3勝2分と無敗を維持している。直近のザスパクサツ群馬戦では代名詞ともなっている直接FKで移籍後初ゴールをマーク。福岡の無敗を止めるには不足なしの相手になるだろう。

 磐田の注目選手には大森晃太郎を挙げたい。ここまでチームトップの5アシストをマークする大森は、遠藤と3年ぶりにチームメイトとなった。攻守に貢献度が高い大森と、周りを活かす能力に優れた遠藤の元G大阪コンビが福岡撃破のカギを握る。

 福岡は今節が無敗ストップの正念場になるかもしれない。フアンマ・デルガドは前々節の町田ゼルビア戦で、ドウグラス・グローリは前節のジェフユナイテッド千葉戦で累積8枚目のイエローカードをもらい、2試合の出場停止となっている。

 磐田戦では両選手がそろって出場停止となる。さらに、グローリとともにセンターバックでコンビを組む上島拓巳は千葉戦で空中戦の競り合いの際に後頭部を強打し、負傷交代している。三國ケネディエブスら代役で起用されるDFのパフォーマンスが勝敗の行方を左右しそうだ。

V・ファーレン長崎対水戸ホーリーホック

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V・ファーレン長崎対水戸ホーリーホック

注目カード(明治安田生命J2リーグ)
V・ファーレン長崎対水戸ホーリーホック
11月1日 14:00

注目選手
FW:エジカル・ジュニオ(長崎)
MF:鈴木喜丈(水戸)

 J1昇格圏内の2位・徳島ヴォルティスを勝ち点差5で追うV・ファーレン長崎は、13試合を残したこのタイミングでJ1を知る2人の補強に成功した。28日にはセレッソ大阪からDF庄司朋乃也を、その翌日には横浜F・マリノスからエジカル・ジュニオを期限付き移籍で獲得したことを発表。両者とも水戸ホーリーホック戦から出場が可能となる。

 長崎のチーム得点王は畑潤基で5得点。富樫敬真や玉田圭司らもいるが、エジカル・ジュニオが軸になれば前線の得点力向上が期待できる。昨季のJ1で11得点を挙げたストライカーはJ1昇格の切り札となる。

 対する水戸は12位ながら、リーグトップの51得点を挙げている。昨シーズンJ1でプレーした山口一真と中山仁斗がチームトップの12得点をそれぞれマークして攻撃陣を牽引している。

 一方で勝ち点を想うように伸ばせていないのは、ディフェンス面での安定感だろうか。9月下旬にFC東京から育成型期限付き移籍で加入した鈴木喜丈が加入。ここ2シーズンは故障に苦しんだが、怪我も癒えたことで本来備わった高いポテンシャルを発揮することが期待されている。

FC岐阜対SC相模原

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FC岐阜対SC相模原

注目カード(明治安田生命J3リーグ)
FC岐阜対SC相模原
10月31日 15:00

注目選手
MF:粟飯原尚平(岐阜)
DF:梅井大輝(相模原)

 SC相模原は8戦無敗で順位を5つ上げ、2位の長野パルセイロと勝ち点で並んでいる。前節でも3位・ロアッソ熊本を相手に、粘り強い守備で1点を守り抜いた。対するFC岐阜は相模原と勝ち点差2の5位につけているだけに、昇格争いの行方を左右する試合となるだろう。

 相模原は直近8試合でわずか3失点、5試合でクリーンシート(無失点)を達成している。梅井大輝が今季初先発となったFC今治戦以降、相模原は負けていない。白井達也やGKのビクトルらとともに岐阜の攻撃を抑えられるかが重要なポイントになるだろう。

 堅守が相模原の好調を支えているが、岐阜はリーグトップの40得点を挙げている。3連敗を喫したが、前節ではいわてグルージャ盛岡を相手に4得点を奪い、上位対決に弾みをつけている。

 岩手戦では粟飯原尚平がセットプレーから2つのゴールをアシストした。精度の高い左足のキックを武器に、今季はチームトップの8アシストをマークしており、堅守の相模原を崩すうえでもカギを握りそうだ。

 FC岐阜はこの試合より、ホームゲームにビジター席を設置する。徐々にJリーグの日常に近づきつつある中で、緑をチームカラーとする両チームの戦いは激しさを増すことになるだろう。

【了】

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