ダービーを落とした浦和の敗因を探る
浦和はダービーで負けた。それでもサッカーは続く。落ち込んでいる暇はなく、すぐに来る次の試合に向けて準備を全力でするだけである。依然としてチームの順位は3位であり、首位横浜との勝ち点差は2(4月20日現在)だ。決して悲観する必要はない。
この試合から得た教訓を糧に、より強い浦和になっていけばいい。そしてダービーの借りは、10月に予定されている28節のホームで返せばいい。
しかし小さな刺のようにジワジワとくる痛みは一週間経っても一ヶ月経っても癒えることはない。サポーターにとってのダービーでの敗戦というのはそういうものだ。少しでもその痛みを和らげることができるのは勝利のみである。
次の勝利を得るために、浦和の敗因を探っていこう。
大宮は、浦和が自陣でボールを持った時には、浦和の守備陣の最終ライン4枚とボランチ1枚にキッチリとマンツーマンで人を配してきた。
決して激しく追うわけではないが、常に付いて隙あらば奪うという形である。浦和のサッカーは、ゴールキーパーを含めた最終ラインとボランチからしっかりとビルドアップしながら、前線へボールを配給する形から始まる。
しかしこの試合では「少し後ろ、後ろになってしまった。剥がしても結局後ろに下げてやり直すという形が、少し今日の試合に限っては多かった」と槙野が言うように、自陣でボールを回しながら相手のプレッシャーを受ける時間が長く見られた。
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