オランダで迎える2020年の初陣
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、オランダへの渡航をした場合、帰国後14日間の隔離措置を取らなくてはならない。そのため、森保一監督は過密日程をこなすJリーグクラブから選手を招集しないことを明言。今回の日本代表は史上初の「オール海外組」となった。
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中島翔哉や乾貴士らがメンバーから外れたが、南野拓実や久保建英、堂安律らは順当に選出。ロシアワールドカップを戦った大迫勇也や川島永嗣らも名を連ねた。なお、初招集はAZ所属の菅原由勢一人のみとなっている。
そんな森保監督率いる日本代表にとって、9日のカメルーン代表戦は2020年の初陣となる。公式戦でないとは言え、結果はもちろんのこと内容にもしっかりとこだわっていきたい試合だ。
さて、カメルーン代表戦だが、採用するシステムはこれまで通り4-2-3-1ということになるだろう。今回はその点を踏まえ、スタメン案を紹介していきたい。
GKは川島、シュミット・ダニエル、権田修一の3名が招集されているが、いずれも所属クラブで満足いく出場機会を得られておらず。コンディション面がやや不安という点は否めない。
その中でカメルーン代表戦のピッチに立つのは、AFCアジアカップ2019でもワールドカップ・アジア2次予選でも正守護神を務めた権田になるだろう。ポルティモネンセでは第3節でようやくベンチ入りを果たしたという状況だが、代表チームではハイパフォーマンスを披露してほしいところだ。
右サイドバックは酒井宏樹で問題ないだろう。マルセイユでもレギュラーとして活躍しており、安定感は抜群。スタメンに推さない理由は見当たらない。
センターバックは共にセリエAでプレーする冨安健洋と吉田麻也だ。とくに注目したいのは前者。所属するボローニャでハイパフォーマンスを継続しており、欧州トップリーグで今最も評価を上げている日本人選手であるからだ。カメルーン代表戦での期待値も当然ながら高く、森保ジャパンのカギを握る一人と見てもいいだろう。
左サイドバックは本来であれば長友佑都がファーストチョイスだが、今回は体調不良で代表から離脱。しかし、安西幸輝にとってはチャンスだろう。ポルティモネンセでは苦戦を強いられているが、その攻撃力はやはり大きな武器となる。一方で課題は守備面。カメルーン代表戦ではこのあたりの「質」を求めていきたいところだ。
勢いのある遠藤航と三好康児の起用を
中盤底2枚は柴崎岳、そしてもう一人は遠藤航の起用を推したい。
柴崎はスペインであまり良い印象を残せていないが、森保ジャパンでは不動の存在。昨年のコパ・アメリカ2019では若手主体のチームを牽引するなど、リーダーとしての存在感も示した。カメルーン代表戦でも持ち味であるゲームメイク能力を余すことなく発揮し、リズムを生み出してほしいところだ。
遠藤は昨季、所属するシュツットガルトの1部昇格に貢献。今季も開幕からスタメン起用され続けており、ドイツ国内でも高い評価を得ているなど、良い状態で代表に合流できたのは非常に大きい。シュツットガルトと同じく代表チームでも存在感を強め、中盤のポジション争いを大きくリードしたい。
続いては2列目だ。まず、右サイドハーフには久保建英の起用を推したい。
ビジャレアルではウナイ・エメリ監督の下、思ったような出場機会を得られていないレフティーだが、類稀なテクニックと味方を活かす能力の高さは誰もが認めるところで、カメルーン代表にとっても脅威となることは確か。スタメンで起用する意味は決して小さくないはずだ。
トップ下は南野拓実。昨冬に移籍したリバプールではサブの立場にあるが、出場した際の動きやボールタッチはそこまで悪くない。幅広いエリアでパスを引き出すアクション、ペナルティーエリア内へのタイミング良い飛び出し、守備での貢献度はもちろん、世界トップレベルのクラブで得ている経験値は間違いなく日本代表にとって大きな武器となるはず。やはりカメルーン代表戦における攻撃のキーマンだろう。
中島や乾らが不在の左サイドハーフには三好康児。所属するロイヤル・アントワープで今季初ゴールを含む4得点に絡む大活躍を果たし代表に合流できたのは、勢いという意味でもやはり大きい。また、左サイドバックが攻撃的な安西ということを考えれば、そのスペースを提供し、かつ内側で勝負できる三好の起用はチームに大きな効果をもたらすはずだ。
カメルーン戦後に代表を離脱することが決まっている大迫勇也は、1トップとしてピッチに立つだろう。ブレーメンではやや苦戦しているが、ポルトプレーに長ける選手は日本代表においてやはり貴重。最前線で身体を張り、森保ジャパンの攻撃を活性化できるか。
(文:編集部)
【了】