【写真:Getty Images】
新型コロナウイルス感染により死去した英国人男性の遺族が、男性は3月に行われたリバプール対アトレティコ・マドリード戦を現地観戦した際にウイルスに感染したとして、開催を認めた政府に調査の実施を要求している。英『BBC』の報道を『デイリー・メール』紙が伝えた。
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リバプールファンだった70歳の男性リチャード・モーソン氏は、3月11日にリバプールの本拠地アンフィールドで行われたチャンピオンズリーグ(CL)決勝トーナメント1回戦2ndレグの試合を観戦。その約2週間後に新型コロナウイルス感染の症状が表れ、検査でも陽性反応が検出された。入院治療でも回復せず4月17日に死去したとのことだ。
モーソン氏の妻と息子は、同氏がアンフィールドでの試合で新型コロナウイルスに感染したのは「99%確実」と主張。症状が表れた時期や、モーソン氏が他にあまり外出しない生活を送っていたことを理由として述べている。モーソン氏に基礎疾患はなかったが、試合の約2週間後から急激に容態が悪化し、入院後は家族も一度も会うことができないまま亡くなったという。
英国でウイルス感染が広がる直前の時期に、リバプール対アトレティコ戦は約5万2000人の観客を集めて通常通りに開催された。スペインから約3000人のアウェイサポーターが訪れたことも含めて、感染拡大に繋がった可能性が指摘され、ある数理モデルによればこの試合の開催により死亡者が41人増加したとの研究結果も伝えられている。
モーソン氏の遺族は、すでに新型コロナウイルスが蔓延していると考えられる中で試合開催を認めた政府を批判。「政府は全て大丈夫だと言っていたが、翌週にはロックダウンを決めた。対応があまりにも遅すぎた」と述べ、開催が認められた理由についての調査を要求している。
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