西野朗(1996年アトランタ五輪)
1996年アトランタ五輪・ブラジル戦の先発メンバー
28年ぶりに五輪本大会出場を果たしたU-23日本代表は、ブラジル、ナイジェリア、ハンガリーと同じグループDに入った。西野朗監督率いるチームはオーバーエイジ選手を招集しておらず、アジア予選を勝ち抜いてきたメンバーが中心。当時、A代表経験者は城彰二と前園真聖のみで、中田英寿は19歳だった。
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初戦の相手はブラジルだった。すでにA代表経験を持つロナウド、ロベルト・カルロス、ジュニーニョ・パウリスタらを擁し、さらにオーバーエイジ選手としてリバウド、ベベット、アウダイールというA代表の主力級を招集した最強編成だった。
当然、戦前の予想では優勝候補の呼び声高いブラジルが圧倒的に有利と見られていた。だが、日本は緻密なスカウティングと準備で対抗し、1点をもぎとってセレソンを打ち破ったのである。中田は3-4-2-1の2シャドーで前園真聖と並んでプレーした。
猛然と攻め込んでくブラジルに対し、日本は粘り強いマンマークと、GK川口能活のファインセーブ連発でゴールを許さない。どんどんと相手の勢いが増す中、72分に左ウィングバックの路木龍次がGKとDFの間にクロスを送り込むと、ブラジルのGKジダとオーバーエイジのDFアウダイールの連係ミスが起こって2人は衝突。こぼれ球を伊東輝悦が押し込んで決勝点とした。
この度胆を抜くジャイアントキリングは、「マイアミの奇跡」と呼ばれて日本サッカー界の歴史に刻まれている。
●1996年アトランタ五輪・ブラジル戦の先発メンバー
▽GK
川口能活
▽DF
松田直樹
田中誠
鈴木秀人
▽MF
遠藤彰弘
伊東輝悦
服部年宏
路木龍次
▽FW
中田英寿
前園真聖
城彰二