【写真:Getty Images】
レアル・マドリードの元会長であるロレンソ・サンス氏は、新型コロナウイルスの感染による闘病を経て21日に76歳で死去した。マドリーに7回目と8回目の欧州制覇をもたらした会長だった。
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スペインで新型コロナウイルスの感染が大きく拡大する中、サンス氏も感染したことが今月17日に明らかとなった。その時点ですでに集中治療室(ICU)に入っており深刻な容態だと伝えられていたが、治療の甲斐なく帰らぬ人となった。
サンス氏は1995年にマドリーの会長に就任。クロアチア代表FWダヴォール・シュケル、オランダ代表MFクラレンス・セードルフ、ブラジル代表DFロベルト・カルロス、スペイン代表FWフェルナンド・モリエンテスなどの補強でチーム強化を進めると、1997/98シーズンにはUFEAチャンピオンズリーグ(CL)優勝のビッグタイトルがもたらされた。
マドリーは準決勝で前年王者のボルシア・ドルトムントを下して決勝へ進出。アムステルダムで行われた決勝では、現マドリー監督のジネディーヌ・ジダンや、アレッサンドロ・デル・ピエロ、フィリッポ・インザーギらを擁して3年連続で決勝へ進んだイタリアのユベントスと激突した。
両チーム無得点で前半を折り返し、試合が動いたのは66分。殊勲のゴールを挙げたのはセルビア代表FWプレドラグ・ミヤトビッチだった。ロベルト・カルロスのシュートがDFに当たったこぼれ球をゴールエリア内で拾うと、落ち着いた動きでGKアンジェロ・ペルッツィをかわして左足でのシュートを叩き込んだ。
この1点が決勝点となり、マドリーは1966年以来実に32年ぶりとなる欧州制覇を達成。かつて伝説の5連覇を成し遂げた白い巨人が復活を遂げ、現在までの21年間で計7回の優勝を飾る成功の起点となった瞬間だった。