【写真:Getty Images】
フランス1部のマルセイユに所属する日本代表DF酒井宏樹は、今季のパフォーマンスが低調であるとして批判の対象となっているが、元日本代表監督のヴァイッド・ハリルホジッチ氏は同選手を擁護している。仏紙『ラ・プロヴァンス』が29日付でコメントを伝えた。
フランスの名門マルセイユで不動の右サイドバックとしてプレーを続けてきた酒井。プレーへの姿勢やプロ意識の面でも高く評価され、昨季はチームの成績が振るわない中でも奮闘していた選手としてファンの選ぶチーム年間ベストプレーヤーにも選出された。
だが今季はチームがリーグアンで現在2位と好調な一方で、酒井のパフォーマンスは安定せず。「2016年にマルセイユにやって来て以来最もデリケートな時期を過ごしている」「あまり攻撃参加せず、クロスが味方に合うことは滅多になく、守備も雑。停滞どころか後退という印象」と仏紙は酒井の現状について述べている。
しかし、現在モロッコ代表監督を務めるハリル氏は酒井への批判は不当だと訴えた。「いつも最高の状態でいられるわけではない。彼は格安で加入してクラブに多くをもたらしてきた。機械ではないのでペースが落ちることもある。彼のような選手を批判するのは不快なことだ」とハリル氏は語る。
ハリル氏は酒井について「模範的な選手。日々の練習も規律面も素晴らしい」と絶賛。その上で、「もう少しずる賢くならなければいけない。もっとプレーを正確にし、最後のパスで相手の意表を突けるようにもするべきだ。攻め上がった時には中央に切り込んでシュートを打つところも見たい」とさらなる成長への課題も挙げている。
マルセイユのアンドレ・ビラス=ボアス監督は、同サイドで息の合うプレーをしていたフランス代表MFフロリアン・トヴァンの長期離脱が酒井にも影響しているのではないかという考えも示している。今後のシーズン後半戦に向けてパフォーマンスを向上させていくことができるだろうか。
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