ポルトに所属する日本代表MF中島翔哉【写真:Getty Images】
日本代表MF中島翔哉が所属するポルトは、現地10日にポルトガル1部リーグ第16節でモレイレンセと対戦する。
リーグ戦では開幕戦で敗れて以降、一度も黒星のないポルトにとっては4ポイント差の首位ベンフィカを追走するためにも落とせない一戦になる。セルジオ・コンセイソン監督は9日に行われた記者会見の中で「彼らはホームで多くの勝ち点を獲得しているチームだ」とモレイレンセへの警戒を口にした。クラブ公式サイトなどが会見の模様を伝えている。
モレイレンセは昨季のリーグ戦で6位という結果を残し、今季は現時点で13位につけている。ホームでめっぽう強いのはコンセイソン監督の言葉通りで、今季の4勝は全てホームゲームで挙げたものだ。
その本拠地モレイラ・デ・コーネゴスはピッチが国際規格よりも小さめで、スタンドの収容人数も1万人以下と小規模。アウェイチームは、こうした慣れない環境の難しさとも戦わねばならない。
「モレイレンセは最近監督の交代があったものの、チームはうまく組織されており、特に守備面では新監督が一貫性をもたらしている」
コンセイソン監督は先月半ばに就任したばかりのリカルド・ソアレス監督が作り上げる守備組織に注目しているようだ。ポルトもけが人や出場停止者がいて万全ではないだけに、気の抜けない試合になるだろう。
とりわけDFぺぺが負傷し、DFイバン・マルカノが渓谷の累積により出場停止となる最終ラインには不安が残る。主戦のセンターバックが2人とも欠場のため、代役にはDFジオゴ・レイチとDFチャンセル・ムベンバが先発予定だが、実力では先に挙げた欠場する2人に大きく劣る。
少数精鋭で戦ってきた中で、今季のポルトは負傷者や出場停止者が出るたびに苦戦を強いられてきた。後半戦もリーグ戦の他にヨーロッパリーグと2つの国内カップ戦を並行して戦う過密日程が続くため、注目されるのは冬の移籍市場での動きだ。
優勝争いのライバルであるベンフィカはドルトムントからドイツ代表MFユリアン・ヴァイグルを獲得し、余剰戦力となっていたスペイン人FWラウル・デ・トマスやアルゼンチン人DFヘルマン・コンティをすでに放出し、冬の移籍市場で活発な動きを見せている。
「我々はシーズンの最初にアクティブに動いた。これまでも言ってきたように、私に(結果の)保証を与えてくれるチームがある。ここにいる選手と、トップチームに昇格できる若者について話すことが重要だ」
コンセイソン監督は冬の補強を否定した。これまでいくつか新戦力獲得の噂が出回っていたが、中島のライバルとなるアタッカーが加入するようなことはしばらくなさそうだ。
モレイレンセ戦は日本時間の11日6時15分キックオフ予定となっている。守備に特徴のあるチーム相手に、主力定着を果たしつつある中島は補強の必要性を感じさせないプレーでポルトをリーグ戦3連勝に導けるだろうか。
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