日本代表MF田中碧【写真:Getty Images】
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日本代表は16日、EAFF E-1サッカー選手権2019決勝大会の最終戦・韓国代表戦に向けて練習を行った。
「次が一番大事だと思う。次の試合でどれだけできるかが自分の力というか、物差しになると思うので、次できなければ力が足りないと思いますし、しっかり準備してやりたい」
MF田中碧は決意を込めてそう語った。14日に5-0で勝利した香港代表戦のピッチに立っていた21歳は、初のA代表として臨む国際大会で得難い経験を積んでいる。次に迎えるのは日韓戦だ。
「小さい頃から見てきたものですし、そこはいろいろ自分の中で思うところはあります。やっぱり負けちゃいけない相手ではあると思うので、すごく厳しい試合になるのはわかっていますし、なかなか簡単に勝てる相手ではないと思いますけど、自分の力を最大限出せれば敵わない相手ではないと思う。自分の力を出せるようにできればいいかなと思います」
香港戦では川崎フロンターレでもコンビを組むMF大島僚太の隣で日本代表デビューを果たした。「なるべく僚太くんを下げるのではなく、自分が下がった方がスムーズにいく」とクラブでの好連係を日本代表でも発揮し、卓越したゲームメイクを見せた次世代の司令塔は、今年1年で積み上げた自信をピッチでしっかりと表現して見せた。
「やっぱり(フロンターレで試合に)出始めた頃はついていくことに必死でしたけど、それこそ初めて(U-22日本)代表に呼ばれてプレーさせてもらった時から、少しずつフロンターレの中で引っ張られる選手じゃなく、フロンターレを引っ張れるような選手にならなきゃいけないなと感じました。
代表に来て同い年とやる機会が増えて、自分が中心にならなきゃいけないなというのは感じるし、その自覚というか、他の選手にやってもらうんじゃなくて、自分が1人の選手として局面だったりゲームを変える。
それはボールを保持していてもそうですし、ボールを持っていなくても、どの相手でもそうやっていかなきゃいけないというのは、(代表選手として)海外でいろいろな試合をさせてもらって感じてはいるので、自分の理想像がハッキリしてきました。いろいろな代表活動に呼ばれますけど、自分のスタンスはあくまで毎日毎日成長するためにブレていないことが、成長にすごくつながっているのかなと思います」
フロンターレや代表チームの一員として培った成長を証明するのに、日韓戦ほどふさわしい舞台はない。日本代表として2年前に1-4の惨敗を喫した相手へのリベンジを果たすべく、田中は中盤の底から自慢のタクトを振るう。
(取材:元川悦子【釜山】、文・構成:編集部)
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