両SBが守備的MFの位置でプレー。奇抜なグアルディオラの戦術
日本代表MF香川真司の所属するマンチェスター・ユナイテッドは9日、チャンピオンズリーグ準々決勝第2戦で昨季覇者バイエルン・ミュンヘンと敵地で対戦し1-3で敗れ、2戦合計2-4で敗退した。
ユナイテッドは、つま先を負傷中のルーニーが痛み止めの注射を打って強行出場。4-2-3-1のワントップにルーニー、2列目には左からウェルベック、香川、バレンシアが入ったが、時折ウェルベックが前線に張ると、香川が左サイドに動いて4-4-2の布陣を成した。
対するバイエルンは第1戦とは打って変わって変則的な4-1-4-1の布陣を採用。クロースがセンターバックの前に陣取ったほか、攻撃時には両サイドバックのアラバとラームが守備的MFの位置でプレーし、2-3-4-1という奇抜なシステムでプレーした。
スカイスポーツのアダム・ベイト記者は次のように試合を評した。
「エブラの先制点がゴール上隅に突き刺さった瞬間、歴史に残るゴールになると誰もが感じたが、その瞬間こそがモイーズとモウリーニョの違いだった。試合前夜、チェルシーの監督はスタジアムが歓声に沸く中、ゴールに喜ぶのではなく、的確な指示を出すことに集中していた。
ユナイテッドの監督は選手を一人探し出しフレッチャーに指示を出したが、22秒後に同点を許した。その後の2失点が意味したのはユナイテッドが少なくとも2015年秋までCLから姿を消すということだった。それまで見せた組織的守備の努力はものの15分で崩れ去った。
ユナイテッドが先制点に浮かれる一方、バイエルンは力強く反撃した。グアルディオラは前半、守備的MFのマルティネスとシュバインシュタイガーが出場停止となった状況で、サイドバックを守備的MFの位置でプレーさせるという奇抜な戦術を用いた。
バイエルンは時に2バックでプレーし、サイドバックを犠牲にしたことで、ユナイテッドのカウンターが生きる格好となった。両チームとも枠内に飛ばしたシュートが無かったと言う事実からも、ユナイテッドの戦術が奏功していたことを意味した」