チバスのGKホセ・アントニオ・ロドリゲス【写真:Getty Images】
メキシコ1部リーグのチバス・グアダラハラ対ベラクルス戦で、サッカーの歴史上でもトップクラスとなる長距離ゴールが生まれた。決めたのはチバスのGKホセ・アントニオ・ロドリゲスだ。
試合は前半終了間際にアウェイのベラクルスが先制したあと、後半にチバスが2点を奪って逆転。後半アディショナルタイムに何とか追いつきたいベラクルスは、セットプレーのチャンスでGKセバスティアン・フラドも相手陣内に上がったが、同点ゴールを奪うことはできなかった。
ボールを抑えたロドリゲスはペナルティーエリアのライン手前まで駆け上がると、ピッチ上を見渡したあとパントキックで右足一閃。必死に自陣へ戻る相手GKの頭上をハーフウェイライン付近で越えたボールはベラクルス陣内のエリア手前で一度バウンドしたあと、追いかけるDFのスライディングも間に合わずゴールネットに転がり込んだ。
GKが得点を記録すること自体がサッカーではごくわずかだが、その数少ない得点のほとんどはPKやFKなどのセットプレーや、終了間際に相手ゴール前に上がってのパワープレー。自陣からの超ロングシュートは非常に珍しい形だが、Jリーグでも松永成立氏(京都パープルサンガ在籍時)や菅野孝憲(横浜FC在籍時)、高木義成氏(東京ヴェルディ在籍時)、村山智彦(松本山雅FC)などに同様の得点の例がある。
メキシコメディアによれば約100メートルとも推定されるゴールを決めたロドリゲスは、「練習でも想像していなかった。人生で初めてのことだ。どうリアクションしていいのか、どう祝えばいいのかも分からなかったよ」と試合後にコメントしている。