U-17W杯得点王に輝いたソンチェ・ハンセン(中央)【写真:Getty Images】
ブラジルで開催されていたFIFA U-17ワールドカップは、現地時間17日に行われた決勝で地元ブラジルがメキシコを下して優勝を飾った。得点王にあたるゴールデンブーツはオランダのFWソンチェ・ハンセンが受賞している。
大会初戦でU-17日本代表に0-3の完敗を喫し、続くセネガル戦にも敗れたオランダだが、グループ3位通過から準決勝進出を果たして欧州王者の面目を保った。ハンセンは計6得点を挙げてチームの上位進出に貢献した。
若手育成に定評のあるアヤックスに所属する選手ということもあり、今後の活躍も期待されることになりそうだ。だが過去のU-17ワールドカップで得点王に輝いた選手たちは、同世代で最高の点取り屋という栄誉をその後のキャリアに繋げきれなかったケースも多い。
2001年大会得点王となったフランスのフローラン・シナマ・ポンゴルは、リーガエスパニョーラで二桁得点なども記録したとはいえ、トップレベルで継続した実績は残せず。2007年大会のマコーリー・クリサンタス(ナイジェリア)、2011年大会のスレイマン・クリバリー(コートジボワール)、2013年大会のバルミール・ベリシャ(スウェーデン)などは欧州の主要1部リーグでプレーすることもなく、各国のA代表にもデビューしていない。
歴代得点王の中で最もビッグネームだと言えそうなのは2003年大会のセスク・ファブレガスだが、その後の活躍はストライカーとしてのものではない。2005年大会の得点王となったメキシコのFWカルロス・ベラはレアル・ソシエダなどで活躍したあと、今季はMLSで得点王・MVPに輝いており、U-17ワールドカップで見せた得点力を発揮し続けた数少ない例の一人だと言えそうだ。
2015年大会得点王のヴィクター・オシメーン(ナイジェリア)は今季リールで活躍を見せ、次世代のスター候補として評価を高めている。前回大会得点王のリアン・ブリュースター(イングランド)や今回のハンセンらとともに、過去のジンクスを打破する存在となるかもしれない。
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