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コロンビア戦、久保建英はどうだったのか。「ふがいない試合」でも放つ輝き、やはり中心的存在に

text by 編集部 photo by Shinya Tanaka

久保建英
U-22コロンビア代表戦にフル出場した久保建英【写真:田中伸弥】

【U-22日本代表 0-2 U-22コロンビア代表 キリンチャレンジカップ2019】

 森保一監督率いるU-22日本代表は17日、キリンチャレンジカップ2019でU-22コロンビア代表と対戦し、0-2の完敗を喫している。

 先月のブラジル遠征でU-22ブラジル代表を破るなど、勢いに乗っていた森保ジャパン。この一戦はエディオンスタジアム広島で行われるということもあり、そのパフォーマンスには大きな注目が集まっていた。

 しかし、U-22日本代表は47分にMFルイス・サンドバルに先制ゴールを許すと、59分にはMFファン・パブロ・ラミレスにも得点を許すなど、2点のビハインドを背負う。その後なんとか同点に追いつこうと攻める日本代表だったが、決定機を外すなど最後の場面で精彩を欠き、試合はそのまま0-2で終了。日本代表はシュート数7本を放ったものの、枠内に飛んだのはわずか1本と振り返ってみれば完敗であった。

 チーム全体として多くの課題が残ったコロンビア戦。森保監督も試合後に「やはり力が足りなかった」と振り返るなど、来年の東京五輪で金メダルを目指す同チームにとってはショッキングな敗戦となった。

 しかし、そんな試合で輝きを放った男がいた。MF久保建英である。

 MF堂安律とともにシャドーの一角に入った久保は、立ち上がりから見せる。7分、センターサークル内でボールを受けた背番号17が見事なファーストタッチでボールを落ち着かせると、そのまま縦に突破。マークに付いていたDFカルロス・テランはたまらずユニフォームを引っ張り、ファウルで久保を止めた。

 さらに24分には自陣左サイドでDFアンドレス・ソラーノ、MFハイメ・アルバラド、ラミレスの3人に囲まれながらも、巧みなボールコントロールで見事にかわす。最後は中央にいたMF中山雄太にパスを出し、相手の守備網を突破するなどさすがの技術力を発揮した。

 その後はチーム全体のペースも落ち、久保自身もボールに触れる機会が少なくなったが、やはりボールを持てば何かやってくれる。それを証明したのが80分の場面だ。

 左サイドでボールを受けた久保は相手DF2人とマッチアップしながらも冷静にボールをコントロール。そして、斜め後ろに堂安がいたのを見逃さなかった久保は相手DF2人の間に右足でパスを出す。フリーの堂安が右足で放ったシュートはGKエステバン・ルイスの正面に飛びゴールとはならなかったが、状況判断力と技術の高さが詰まったワンプレーであった。

 この日の久保はシュート数2本(チーム内1位タイ)、ドリブル成功数3回(チーム内1位タイ)、アタッキングサードにおけるパス成功数19回(チーム2位)、スルーパス成功数4回(チーム2位)の成績を収めるなど申し分ない活躍を見せた。得点やアシストといった目に見える結果を残せなかったのは残念であるが、やはり別格の存在であったと言えるだろう。

 試合後、久保は「ふがいない試合になりました」と話すなど反省を口にしていた。しかし、そんな「ふがいない試合」でも存在感を放ち、サポーターにインパクトを与えられるのはさすがと言ったところだ。18歳ながら、東京五輪で金メダルを目指すチームの中心選手であるということが、改めて示された試合であった。

【了】

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