故障箇所は回復済み
左膝半月板の故障から復帰した長友佑都は30日、ユベントス戦でベンチ入りを果たすも、出場はならなかった。折から、インテルには故障者が続出。そういった状況の中で長友には、「コンディションが良ければ先発出場か」という報道も現地でなされていた。しかし実際は単にベンチ入り。試合中もアップを命じられることはなかった。
W杯アジア地区最終予選で日本がヨルダンに負けたこともあり、長友の復帰戦には注目が集まり、現地での報道をソースに「長友はユベントス戦に強行出場する可能性がある」と報じられたことも把握している。
他ならぬ筆者も現地の報道者として、結果的にはいわば“出る出る”詐欺に加担してしまったという負い目もあるので、おとしまえを付けるという意味で現状をまとめさせていただきたい。
まず故障の具合について。試合に招集されたということは、一応患部は回復したことを意味する。先月の27日、チームが発表した故障の名称は「左膝外側半月板の関節包靱帯損傷、および外側半月板関節唇の軽微な放射状断裂」。膝関節の動きに重要な役割を果たす半月板と及び靱帯は、医療関係者の間では「精密機械」と呼ばれるほどにデリケートな部位だ。
手術かという憶測も走ったが、この発表によれば半月板に走った放射状の断裂は軽微なもの。半月板が散らばっていれば洗浄手術などを必要とするが、そこまでの故障ではなかったということを意味する。
事実チームは保存療法を選択し、現地メディアは「復帰は3週間から1ヶ月」と報じた。結局長友は1ヶ月後のユベントス戦で招集されることになったが、見通しとは概ね合致する。本人は公式ブログの中でもう少し早めの復帰の可能性さえ示唆していたから、症状はもう少し軽微なものであったのかもしれない。