チャン・リーチャン氏【写真:Getty Images】
リーガエスパニョーラ第10節が終了した時点でグラナダが暫定首位。バルセロナ対レアル・マドリーの“エル・クラシコ”が延期した影響もあるが、それでもグラナダの大躍進に注目が集まっている。その躍進の裏に、中国人実業家の存在があった。
グラナダはスペインのアンダルシア州グラナダ県グラナダに本拠地を置くチームで、1931年に創設されてから88年の歴史がある。2018/19シーズンはセグンダ・ディビシオン(スペイン2部)で2位となり、自動昇格で3シーズンぶりの1部復帰を果たしていた。
これまで1部にいたシーズンはいずれも下位をさまよっており、残留争いに巻き込まれるのが当たり前だった。しかし、今季はリーガエスパニョーラ第10節が終了した時点で6勝2分2敗の勝ち点20で暫定首位となっている。その躍進を支えているのが中国人実業家の存在だ。
38歳の中国人実業家であるのチャン・リーチャン氏はDesportsの創業者であり、近年はセリエAのパルマ(現在8位)や中国の重慶当代力帆、NBAのミネソタ・ティンバーウルヴズを買収するなどスポーツにも力を入れている。
2016年にポッツォ・ファミリーから3700万ユーロ(当時の金額)でグラナダを買収したが、2016/17シーズンは20位に終わり2部降格を経験している。英メディア『BBC』によると、2018年6月にまだ監督経験の浅かった38歳のディエゴ・マルティネス監督を招聘。同氏の謙虚さがチームに団結力を生み、就任1年目でチームを1部昇格に導いていた。現在のリーガエスパニョーラにおいては最年少指揮官でもある。
2016年6月には中国の蘇寧グループがインテルの株式の約70%を取得してクラブを買収。2017年8月には吉田麻也が所属するサウサンプトンを中国人実業家のガオ・ジーシェン氏が買収するなど、近年のサッカー界では中国の存在感が増している。
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