日本代表のDF長友佑都【写真:Getty Images】
日本代表は現地14日、翌日の2022年カタールワールドカップアジア2次予選・タジキスタン代表戦に向けて最後の練習を行なった。
タジキスタン入り初日の練習ではグラウンドに出ず、ホテルで調整していたDF長友佑都だが、もうコンディションに問題は全くない。「ピンピンですよ」と状態の良さを強調していた。
室内調整にしたのも長年の経験から導き出した自己判断だった。長友は「外で走ってもよかったし、ジムでも走れたし、ジムにはプールもあったので、向こう(ホテル)の方がより質の高いリカバリーができると思ってそうしました」と明かした。
「どれくらいぶりなんだろうね。たぶんプロになって、なかなかその経験がないくらいなんでね。覚えていないくらい」という試合会場の人工芝のピッチも「2日あれば感覚は取り戻した」。明治大学時代まで人工芝でプレーしていた頃の経験があったからこそ、素早くタジキスタンの環境に適応することができた。
人生初だという人工芝用のスパイクも足に慣らし、万全の状態で15日の決戦に臨む。“百二十戦練磨”のサイドバックは「スパイクとのフィット感というか、融合もしっかりしないと怪我をしてしまうんでね。そこだけはしっかりやりたい」と自分に言い聞かせるように、気を引き締めていた。
タジキスタン代表はホームスタジアムに集まる2万人の声援を背に、普段以上のパワーを発揮して日本代表に襲いかかってくるはず。ともに2連勝中の両チームにとって2次予選突破に向けた重要な一戦で、長友も相手の勢いには警戒している。それでもチームの様子を見て、勝利への確信を抱いているようだった。
「すごいモチベーションでくるでしょうね。(タジキスタンは)グループの(対戦相手の)中では一番力があるんじゃないかと思っています。ただ、今のチーム状態的には僕は心配していないですね。それくらいチームの状態はいいと思っていますし、そんな相手でもしっかり勝てる準備とパフォーマンスを発揮できるんじゃないかと思います」
タジキスタン代表の両サイドには、MF久保建英が「仕掛けのダイナミックな、フェイントとかを使って仕掛けてくる選手がいる」と分析するキーマンがいる。長友は相手の強みであるサイドを制圧し、日本を勝利に導けるか。サムライブルーが進むべき道は背番号5の視線の先にあるはずだ。
(取材・文:舩木渉【タジキスタン】)
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