南野拓実はモンゴル戦で先制ゴールを奪った【写真:田中伸弥】
2022年カタールワールドカップのアジア2次予選が10日に行われ、日本代表がモンゴル代表に6-0の大勝を収めた。
ゴールラッシュの口火を切る先制弾は南野拓実から生まれた。22分、MF伊東純也が右サイドから上げたクロスに頭で合わせてゴールネットを揺らす。日本代表では3試合連続となるゴールが決まった。
「チームとしては早い時間帯にゴールが1つ欲しいということは話し合っていましたし、前半で特に1点入っていれば非常に楽にゲームは進むと思っていたので、1点入ったら2点、3点と入ったので、今日はそれもよかったなと思います」
南野が決めた後、29分、33分、40分と次々にゴールが生まれた。まさに彼が語った通りの流れに。中央に人数をかけて守ってくる相手に対し、クロスを多用していたのも狙い通り。「クロスが結構上がっていて、それが今日の1つの攻撃チャンスになるなと感じていたし、だから中でどれだけいい準備ができるかとか、クロスに合わせられるかというのは1つの重要なポイントだと思っていました」と南野は言う。
もう1つ、彼が試合の流れの中で気づいたのは相手の対応力の低さだった。
「ボールを持つ時間が多かったし、考えながらプレーできる時間が今日は多かった。相手の動きを見ながら前半に感じたのは、(モンゴルは)2列目からの飛び出しには結構弱いということ。サイドでちょっと時間を作った時に、誰かがタイミングよく裏に抜ける動きが入って、ボールが動けばチャンスになるとか、そういう部分も自分で感じながらやっていました」
実際に南野が絡んで相手の弱点を突いたシーンは、33分に生まれた3点目の直前にあった。トップスピードで右サイドを駆け上がってきたMF伊東純也と、ペナルティエリア内右の南野がワンツー。相手はついてこられず、伊東はそのまま抜け出してダイレクトクロスをDF長友佑都のゴールに結びつけた。
「純也くんは足が速いし、ああいう感じは相手も嫌だろうと思ってたので、そっち(右)のサイドでボール持った時にどれだけ自分が関われるかというのは意識していたので、あれはいい形でしたね」
南野だけでなく、3アシストの伊東や、ヘディングシュートでゴールを決めたFW永井謙佑など前線で先発起用された面々はそれぞれの形で結果を残した。日本代表の2列目は特に熾烈な競争が繰り広げられており、ポジションを掴み取るには結果を残し続けるしかないことを、南野は十分に理解している。
「それぞれの良さを生かしながらチームとしてやっていきたいと思うし、とはいえ自分も自分の良さを出さないとそこに残っていけないと思う。今日に関しては誰が入ってもいろいろな攻撃パターンとゴールができるというのを少しは証明できたと思うし、それを続けていければいいかなと思います」
日本代表はこの後、15日にアウェイでタジキスタン代表と対戦する。南野の4試合連続ゴールはなるか、注目だ。
(取材:元川悦子、文・構成:編集部)
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