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Jリーグ 11年前

英国人が語る、日本人が気づきにくい日本サッカーの成長と世界に誇るべき魅力

来日30年。マイケル・プラストウ氏は、日本サッカーの黎明期から見つめ続けている英国人ジャーナリストだ。人種差別の問題や、J3創設、2ステージ制、秋春制以降問題などJリーグは新たな転換期を迎えている。プラストウ氏は、そんな日本サッカーの現状をグローバルな視点から語ってくれた。第5回は、日本サッカーの成長と将来について。

text by 海老沢純一 photo by Kenzaburo Matsuoka

急成長を遂げた日本サッカー。30年前とは「別世界」

――マイケルさんが来日してから30年。日本サッカーはどのように成長しましたか?

英国人が語る、日本人が気づきにくい日本サッカーの成長と世界に誇るべき魅力
日本サッカーはどのように成長したのか?【写真:松岡健三郎】

「私は、Jリーグが無く企業チームの頃から観ていますからね。世界的にも成長していますが、本当に日本サッカーの成長は目覚ましいです。組織や設備が世界的になった。来日当初は完全プロの選手はいなかったし、受け皿も無かった。サッカーをやりたい人の多くは大学までだった。まさに、別世界ですね」

――そのなかでも、特に成長した点は?

「一番目立つことは、スピード、フィットネスの点。90分間かなり速く走れるようになったし、組織的にもかなり複雑になった。

 当時はフォーメーションがあったら、皆そのフォーメーションを忠実に守っていたほどです。4-4-2だったら、最初から最後まで4-4-2でした。選手が誰だか非常に分かりやすかった。個人技は、その当時も結構高かったけど、その個人技の使い方が変わりましたね」

――では、この先はどのように成長出来るでしょうか?

「ここまでの30年間で急激に成長してきましたけど、この先の30年では同じような成長は出来ないですね。最初の段階では、金や意思さえあれば簡単に導入することが出来ました。

 日本は1億2000万人の国として非常に弱かった。普通のところまで改善することは難しくなかったと思うけど、現実的なレベルに着いてからの方が難しい。イングランドもドイツもそう。相対的な部分が難しいのです。

 すでに一流のコーチも一流の選手も一流の設備もあるから、これ以上何が出来るのか。少しずつ世界と一緒に動くことが重要です。

 もしかしたら、少し逆戻りする可能性もある。200近くある国の全てが一生懸命です。日本の一生懸命さが他より強い結果を生み出すかは誰にも言えない」

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