キャスター・セメンヤ【写真:Getty Images】
陸上女子800メートルで五輪2連覇中のキャスター・セメンヤが、サッカー選手としてのキャリアを始めることになった。同選手の母国である南アフリカのJVWというクラブが現地時間5日に発表している。
セメンヤは、男性ホルモンのテストステロン値が高い女子選手の出場資格を制限する国際陸上競技連盟(IAAF)の新規定に反発し、この撤回を求めていた。しかし、この訴えはスイスの連邦最高裁判所に退けられた。そのため、セメンヤは今月27日に開幕する世界陸上を欠場する意向だと伝えられていたところだ。
JVWはセメンヤが「常にサッカーを愛してきた。若い頃、セメンヤは学校でサッカーをして、毎日練習を積み重ねてきた。その彼女がサッカーに照準を合わせたのは驚きではない」と紹介している。
ただし、セメンヤのデビューはもう少し先になるようだ。2019年の移籍市場はすでに閉鎖となっており、今季終了までリーグ戦で起用することはできないという。そのため、「2020年のデビューに備えてチームでトレーニングを続ける」とクラブは説明した。
セメンヤ本人は新しい挑戦について問われると、「この機会に感謝しています。この新しい旅を楽しみにしていますし、クラブにできる限り貢献したいと思っています」とコメントしている。
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