日本代表が5日のパラグアイ戦に向けて練習を行なった【写真:舩木渉】
日本代表は4日、翌日のキリンチャレンジカップ・パラグアイ代表戦に向けて練習を行なった。
この日から遠藤航も合流し、ようやく23人全員が揃った。予定の時間通りに始まった練習では輪になって短くミーティングをした後、ピッチ外周をランニング。2グループに分かれてのボール回しの途中で15分が経過し、非公開に切り替わった。
練習に併せてパラグアイ戦と10日に行われるカタールワールドカップアジア2次予選のミャンマー戦に向けた背番号も発表された。6月のコパ・アメリカから継続して招集された板倉滉は20番に、そして久保建英はかつて長谷部誠が長く着用していた17番に決まった。
3日の練習ではウォーキングで別メニュー調整だった伊東純也も、他の選手たちに混じってランニングやボール回しに参加していた。だが、海外組が19人と大半を占める今回の日本代表は合流時期にばらつきがあり、コンディション面で懸念材料もある。
国内組4人を含む13人は初日から参加しているものの、伊東ら9人は2日目から、そして最後に遠藤が加わって試合前日にようやく全員集合となった。故に日本代表はまだ本格的な戦術練習をできていない。パラグアイ代表も前日になって全員揃ったようだが、日本のホーム開催にもかかわらずまるで両方ともアウェイチームのような状態だ。
練習前に記者会見に臨んだ森保一監督は、4バックでパラグアイ戦に臨むことを明言した。「まだノーマルのトレーニングを全体でやっていませんので、今日のトレーニングを見て、選手の状態を見極めて、それから明日のスタメンを決めていきたい」と先発メンバーについて明言を避けたものの、基本的な選手起用の方針にも言及している。
指揮官は「基本的にはフィールドプレーヤーにしてもGKにしても、(所属クラブで)試合に出ている選手を選んでいきたいと思っています」と述べた。とはいえ「基本でないことが今回あります」と特殊な状況に置かれた選手たちの起用の可能性も排除していない。
例えばPSVアイントホーフェン所属の堂安律や、同様にレアル・マドリーからマジョルカへ期限付き移籍した久保建英のように、この夏に移籍したばかりの選手もいる。また、所属クラブでほとんど出場機会を得られていないポルトの堂安律やストラスブールの川島永嗣のような選手もいる。
そういったコンディションの見極めが難しい選手たちについて、森保監督は「招集した選手に今回の代表活動の中で少しでも良い状態を作ってもらうことと、クラブに帰った時により評価が上がるように」と日本代表戦で積極的に起用していく姿勢も見せていた。「基本」から外れて久保、堂安、中島の共演が見られる可能性もある。
調整や戦術確認の時間が限られる中、どんなゲームプランを描いていくか。「選手個々でイメージの共有をしてもらいたい。お互い同じ絵を描けるように、イメージの共有をしてもらいたい」と述べるとともに、「まずは選手たちに持てる力を100%思い切り発揮できるように、アグレッシブにプレーできるように、あしたの試合はピッチに送り出せれば」と森保監督はパラグアイ戦への意気込みも語っていた。
キリンチャレンジカップの日本代表対パラグアイ代表は、茨城県立カシマサッカースタジアムで5日の19時20分キックオフ予定となっている。
(取材・文:舩木渉)
【了】