マジョルカとは
久保建英が加入したマジョルカはサポーターが熱いことでも知られている【写真:Getty Images】
RCDマジョルカは、スペインのバレアレス諸島パルマ・デ・マヨルカ(マヨルカ島)に本拠地を置くチーム。クラブの創立は1916年となっており、バレアレス諸島のサッカークラブの中では最も長い歴史を持っている。ちなみにマヨルカ島は人気の観光スポット、リゾート地としても有名。世界遺産のサグラダ・ファミリアの作者であるアントニオ・ガウディが改修に関わったことで知られているパルマ・デ・マヨルカ大聖堂やアルムダイナ宮殿といった歴史ある建造物も数多く揃っている。
そんな人気スポットに本拠地を置くマジョルカは、1931年にリーガ・エスパニョーラに参戦。当時はテルセーラ・ディビシオン(3部)でプレーしていたが、1959年にはクラブ史上初のセグンダ・ディビシオン(2部)昇格を果たし、その1年後にはプリメーラ・ディビシオン(1部)昇格を掴み取るなど、着実に力を付けていったのである。
その後は低迷期が続いたマジョルカであったが、黄金期が訪れたのは1997/98シーズンのこと。エクトル・クーペル監督の下、プリメーラ・ディビシオン昇格1年目ながらリーグ戦で5位に食い込むと、コパ・デル・レイでは準優勝。1998/99シーズンにはスペイン・スーパーカップを制してクラブ史上初となる主要タイトルを獲得したのだ。2000/01シーズンにはルイス・アラゴネス監督の下でクラブ史上初となるチャンピオンズリーグ(CL)出場権を獲得。快進撃は止まらなかった。
しかし、暗黒期はやってきた。2010年5月にクラブは経営破綻を宣言。その影響もあってUEFA(欧州サッカー連盟)からUEFA主催大会への出場権利をはく奪されるなど、チームはピッチ内外で大きく揺れた。リーグ戦では中位に入るのが精一杯という状況が続いていたが、2012/13シーズンにクラブはついに2部降格の憂き目に遭ってしまった。2016/17にはリーグ戦で20位という結果に終わり、3部降格も味わっている。
それでも、昨季はセグンダ・ディビシオンで5位につけると、昇格プレーオフでアルバセテ・バロンピエとデポルティーボ・ラ・コルーニャを下して見事に優勝。実に7シーズンぶりとなるプリメーラ・ディビシオン参戦を決めたのである。
そんなマジョルカではかつてFW大久保嘉人、MF家長昭博がプレーしていた。そのため、MF久保建英は同クラブにおける3人目の日本人選手ということになる。レンタル移籍という形ではあるが、1部リーグでどこまで活躍できるかに注目が集まる。
7シーズンぶりのプリメーラ・ディビシオン参戦となるマジョルカ。では、現在はどのような選手が在籍しているのだろうか。予想スタメンからポジションごとに紹介していきたい。