ディフェンスでのミスが響き敗戦。W杯出場もおあずけ
勝つか引き分けでW杯出場が決まるヨルダン戦。日本代表はカナダ戦から乾貴士と伊野波雅彦に代えて、清武弘嗣と今野泰幸を先発出場させた。注目のトップ下には香川真司が入った。
まだ2位通過の可能性を残すヨルダンが前半から激しいプレスをかけてきたこと、グラウンダーのパスがほとんどすべてイレギュラーを起こすほどの劣悪なピッチだったこともあり、思わぬ苦戦を強いられてしまう。
ヨルダンはエリア近くでボールを持つとパスではなく、ドリブル突破を仕掛けることが多く、日本のDF陣は後手に回ってしまう。特に内田篤人のサイドはよく狙われており、再三ピンチを招いていた。
【写真:松岡健三郎】
そして、カナダ戦で露呈した弱点がそのまま出て失点してしまう。45分、CKからバニアテヤが頭で合わせ、リードを許す。岡崎慎司がマークについていたが、簡単に前に入られてしまった。セットプレーの弱さは今後の大きな課題と言える。
早く追いつきたい日本は後半、攻勢をかけるが、ブロックをつくる相手を崩しきれず、シュートまで持っていけない。すると60分、ピッチ中央でボールを奪われるとハイルにつながれドリブル突破を許す。吉田麻也が追いかけるが、振り切られ、ゴールマウスを割られた。日本にとっては悪夢のような2失点目となった。
窮地に陥った日本は引いたヨルダンを押し込むようになる。69分には清武の浮き球に香川がDFラインの裏へ抜け出すと、右足を振り抜き、1点を返した。そして71分、ビッグチャンスが訪れる。内田がエリア内へ侵入するとDFへ倒され、PKの判定。同点に追いつくと思われたが、遠藤保仁のキックはGKの好セーブに阻まれた。
その後も圧倒的に攻め込むが、決定打に欠き、そのまま敗戦。W杯出場決定は、次戦以降に持ち越しとなった。