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日本代表 5年前

久保建英のドリブルはなぜ凄いのか? ピッチレベルだからこそ分かる「判断力」【カメラマンの視点で徹底解説(2)】

久保建英。バルセロナの下部組織で育ち、18歳にして日本代表デビューを飾り、世界最大のクラブであるレアル・マドリーへの移籍を勝ち取った男。日本サッカー界の新たなスターとなったが、実際にはどのような部分が優れ、どのように凄いのか。レンズを通して世界のサッカーを見続けているカメラマンが解説する。(撮影・文:山田一仁)

シリーズ:カメラマンの視点 text by 山田一仁 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

日本代表のデビュー戦を振り返ってみよう

久保建英_yamada
先月のキリンC杯、エルサルバドル代表戦で日本代表デビューを果たした久保建英【写真:Kazhito Yamada / Kaz Photography】

<2019年6月9日 キリンチャレンジカップ 日本代表対エルサルバドル代表>

その時、久保はどんなプレーをしたのか? レンズがとらえたスーパープレー!
 
 交代出場後、最初に右サイドでドリブルから2人を一気にかわしてシュートしたシーン。後ろから追ってきた2人目の選手を目線で確認している。TVや記者席ではなかなか分からないが、カメラにはその瞬間が写っている。

 私は、この後ろから追ってくる2人目を見た瞬間に、「2人を誘っていて、あるタイミングで2人一気に抜くに違いない」と思った。最初にトラップした時点でトップスピードでボールに向かって行けば、3番のCBは抜けるかもしれないタイミングだった。しかし、後ろから迫ってきた2人目を確認した時点で判断を変えたはずだ。

 最初から3番を振り切ってゴールに向かえば、もう1人のCBが寄ってきてシュートコースを制限されてゴールを奪うのはより難しくなる。相手2人が久保と1対2を作り、「これで久保を抑えられる」と思った瞬間を狙って内側に切り返してシュート。後ろから追いかけてきた相手はベクトルが逆で追いつけない。3番だけが遅れたタックルでやっと。

 これならシュートする瞬間は、ゴールはフルオープン。よりゴールのチャンスは増す。このプレーの選択が凄い。

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