バイエルンの強さ=ボール支配
無敗のまま今シーズンのブンデスリーガを駆け抜けるのだろうか。
2014年3月25日、ブンデスリーガ第27節、ベルリンのアウェイに乗り込んだバイエルン・ミュンヘンは、3-1のスコアでヘルタを打ち崩した。荘厳なオリンピア・シュタディオンに、また一つ新たな歴史が刻まれる。3月中という史上最速、異次元の速さで、「スーパー・バイエルン」は再びドイツ王者の座に辿り着いた。
その遡ること数日前、2014年3月20日付のKicker誌上に、ペップ・バイエルンに関する、とあるデータが掲載された。ペップの戦術による圧倒的な強さの源を探るためには、いくつかの観点が考えられるだろう。
なぜ先発メンバーを変え続けるのか、それは相手を意識したものなのか。逆になぜフライブルクとレバークーゼンはドローに持ち込めたのか。こういったことに限らず、アプローチの道筋は幾らでもありそうだ。
「Warum dominieren sie so ?(なぜそんなにも支配出来るのか?)」。
Kicker誌は「支配」という観点から、バイエルンの強さへと迫ろうとした。誰もが「ボール支配」というイメージを抱くペップのサッカーに迫るためには、なるほど具体的かつ本質的な視点である。
「Daten der Dominanz : Passmaschine FC Bayern(支配のデータ:パス・マシーンFCバイエルン)」と題されたデータは、BALLKONTAKTE(ボールコンタクト)、PASSE(パス)、BALLEROBERUNGEN(ボール奪取)、そしてTACKLINGS(タックル)の4項目から成り立っている。それでは各項目を一つずつ見ていくことにしよう。