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ブラジル人記者が説くアルゼンチン戦の重要性「もし負ければチッチ監督は続投できない」【コパ・アメリカ】

text by 編集部 photo by Wataru Funaki

チアゴ・ノゲイラ
『オ・テンポ』紙のチアゴ・ノゲイラ記者(右)と、ラジオ局『スーペル・ノティシアFM』のロハナ・リマ記者(左)【写真:舩木渉】

 ブラジル対アルゼンチンは、南米の“クラシコ”だ。世界的な強豪で、両国のライバル関係は非常に激しい。コパ・アメリカ2019(南米選手権)の準決勝で、そのダービーマッチが実現することとなった。

 現地1日に行われた公式記者会見や、チーム練習への注目度はコパ・アメリカのこれまでの試合とは比較にならないほど。両国のメディアだけでなく、世界中から記者たちが殺到している。

 開催地となったベロオリゾンチの地元紙『オ・テンポ』のチアゴ・ノゲイラ記者は「次のワールドカップまでトップに君臨するため、ブラジル代表にとって重要な試合。もしこの試合に負ければ、チッチ監督は続投できないだろう。本当にアルゼンチン戦は重要なんだ」と語る。

「ブラジルは負けるのが嫌い。もしうまくプレーできていなければ、サポーターはピッチ上の選手たちにプレッシャーをかけてくるだろう。もし選手がミスでもすれば、スタンドからは野次が飛ぶのは間違いない」

 現地2日21時30分(日本時間3日9時30分)キックオフの試合が行われるミネイロン・スタジアムでは、3年前の2016年11月にもブラジルとアルゼンチンが対戦し、3-0でブラジルが勝利を収めている。

 チアゴ記者は「その時にもゴールを決めているコウチーニョが、試合の流れを変える存在となり、チームを助けてくれるはずだ」と、フィリッペ・コウチーニョがキープレーヤーになると予想した。

 多くの記者たちは「現時点ではアルゼンチンよりもブラジルの方が上」と見ている。記者会見でもそういった類の質問が数多く飛び出た。だが、ブラジルとて万全ではなく、おたふく風邪から復帰したばかりのリシャルリソンは欠場濃厚で、負傷を抱えるフィリペ・ルイスやアレックス・サンドロ、フェルナンジーニョの出場も難しい状態。カゼミーロは出場停止から戻ってくるが、とても万全とは言えないのが現状だ。

 そういった状況も踏まえ、チアゴ記者は「スコアの予想は1-0。それで十分だよ。もちろん簡単な試合にはならないだろうし、終盤にゴールが決まって勝負がつくのではないだろうか。世界的に見ても重要な2つのチームの対戦だから、ドラマチックな試合になると思う」と予想した。

 ブラジルは今大会いまだ無失点。守護神アリソンを中心としたディフェンスが機能している。地元ラジオ局のレポーター、ロハナ・リマ氏も同様に「1-0でブラジルが勝つ」と予想していた。案外控えめだが、果たして予想通りになるのか、あるいはリオネル・メッシを先頭に襲いかかるアルゼンチンがアウェイで爆発するか。世界中が注目する大一番はまもなくだ。

(取材・文:舩木渉【ブラジル】)

【了】

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