チリ代表のバス到着が遅れ、コパ・アメリカ準々決勝のコロンビア戦は20分遅れでの開始に【写真:Getty Images】
ブラジルで開催中のコパ・アメリカ2019(南米選手権)で異例の事態が起こった。28日に組まれている準々決勝のコロンビア代表とチリ代表のキックオフ時間が、予定より20分遅れになることがCONMEBOL(南米サッカー連盟)から発表された。
原因は交通渋滞によってチリ代表のチームバスの到着が遅れたことだった。公式戦では一般的に試合開始の90分以上前に会場へ到着している必要がある。しかし、予定より約30分遅れてのスタジアム入りとなったため、キックオフ時間が現地午後8時から午後8時20分へと変更された。
会場となるアレーナ・コリンチャンスはサンパウロ郊外にある。ちょうど夕方は市内からの帰宅ラッシュと重なり、毎日のように大渋滞が起こっている。28日も午後5時の段階で、地図アプリには市街地からスタジアムまで車で1時間40分と表示されており、道中は激しい渋滞となっていた。今大会は警察がチームバスの先導をすることになっているが、チリ代表もこの渋滞に巻き込まれ、身動きできなくなったと思われる。
公式戦ではないが、昨年11月に日本でも同様の事態が起こっていたことはよく知られている。大分銀行ドーム(現昭和電工ドーム大分)で開催されたキリンチャレンジカップのベネズエラ代表戦の際、日本代表選手たちを乗せたバスが渋滞に巻き込まれて90分以上車内に“軟禁”状態となり、到着も予定から大幅に遅れていた。
また日本代表はコパ・アメリカのグループリーグ第2節ウルグアイ戦の前に、チームバスが故障して立ち往生し、大会側が用意した新たなバスに乗り換えることになった。この時は前の試合に比べ、スタジアムへの到着が30分遅れたものの、試合開始時間の変更はなかった。
(取材・文:舩木渉【ブラジル】)
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