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森保監督、勝利逃し謝罪「申し訳ない」。3バックには手応え「オプションとして使える」

text by 編集部 photo by Shinya Tanaka

森保一
日本代表の森保一監督【写真:田中伸弥】

 日本代表は5日、国際親善試合でトリニダード・トバゴ代表と対戦。終始攻め続ける展開になったが、結果は0-0のドローに終わった。

 森保一監督は試合後の記者会見の冒頭で「まずは我々を応援してくださった皆さんに勝利を届けられなくて申し訳ないという思いでいます」と勝利を逃して謝罪の言葉を残した。一方で「たくさんの方に応援をいただいて、選手たちがピッチ上で戦うことができました」と感謝も述べている。

 トリニダード・トバゴ戦では森保ジャパンが発足してから初の3バックが採用された。それには指揮官も「これまで我々がやってきた形ではないシステムで、選手たちは難しい部分が多々あったと思います」と分析。確かにチーム全員が揃って練習できたのは試合前の2日間しかなく、新システムが完全に機能していたとは言い難かった。

 それでも「自分たちで確認しながらよくチャレンジしてくれた」と選手たちの奮闘を称え、「攻撃は3-4-3でやるディフェンスラインやGKからのビルドアップの部分、そこで縦に入れるウィングバックの幅を使う部分、少しずつ時間を追うごとに感覚が良くなって、厚みのある攻撃につながった」と手応えは感じている。

 だが、ウィングバックが張り出すことでサイドの幅を作れはするものの、それで生じたスペースを活用しきれなかった。「相手のディフェンスを分散させる中で、ビルドアップから縦パスを入れる。そこでもう少し崩しのいい形が出せればよかった」と攻撃面の拙さを森保監督も悔やんでいた。

 シュートを25本放ちながら得点でできず「決め切る課題」も抱えてはいたが、後半にやや流れが良くなったこともポジティブに捉えている。守備では「大崩れすることなく粘り強く戦い続けることに選手たちがトライしてくれた」と新たな戦い方に取り組む選手たちの姿勢も高く評価。

 そして今後も4バックがメインの戦術でありながらも「選手の感覚的に覚えていってくれればまたオプションとして使っていける」と手応えを得た様子だ。森保監督は「中3日で試合がありますが、今日勝てなかった分、次の宮城での試合は勝てるように準備していきたい」と意気込んだ。

 9日のエルサルバドル戦で3バックが継続されるかは不透明だが、森保ジャパンはトリニダード・トバゴ戦で逃がした勝利を取り戻せるだろうか。

(取材・文:舩木渉)

【了】

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