「なかなか上手くいかなかった」(山田康太)
順調に進んでいたはずの現実は、いつも唐突に暗転する――。4日に行われたFIFA U-20ワールドカップのラウンド16。U-20日本代表は、美しく小さな街ルブリンでU-20韓国代表と雌雄を決した。
前半は[5-3-2]の布陣で引いた韓国代表を攻めあぐねた。序盤はシンプルにロングボールを蹴って様子を見た日本代表だったが、次第にボールポゼッションを高めていく。だが、敵のディフェンスの周囲で回すことはできても、中央を崩して打開することはできない。試合後にSB菅原由勢が語るところでは、日本は韓国が5バックで来ることは予想していたという。
「5バックで来るっていう予想はしていて、その通りに練習もしていました。やっぱり最後のところの質というか、ゴール前で決め切るところの質にフォーカスすると、やっぱり僕のプレーもそうですけれど、一つの何気ないクロスだとか、ファーストタッチもポジショニングもそうですし、一つひとつに甘さがあるから崩せなかったと思うし、悔しいなと思います」
MF山田康太は、思うように行かなかったゲームプランに歯がゆさを覚えた。
「あっち(韓国代表)は中3日だし、前から追うのもキツイだろうと思っていて、ああやってくるのはなんとなくわかっていましたけど、上手くやれなかったなあと思います。ある程度ボールを持てるのは分かっていたし、その中でもっとクロスの本数だったり、90分間嫌なところを突いていったら、相手も1、2回はボロが出るだろうっていうところで、相手の嫌なところをたくさん突いていきたいなって思っていたんですけど、なかなか上手くいかなかったです」
セカンドトップに入った郷家友太は機能せず、途中から右サイドの西川潤と入れ替わった。FW宮代大聖は、前線から中盤まで広く動いて体を張り、ボールを貰って囲まれながらドリブルで打開しようとした場面もあったが、独りでは限界があった。