19歳期待の新星も…クロップ戦術に適応できず
ディボック・オリギ、24歳。ベルギー代表FWは加入5年目にしてヒーローになった。
シーズン序盤までは戦力外だった男は、重要な試合で次々と決定的なゴールを決めて、チャンピオンズリーグ決勝でも勝利を決定づける2点目のゴールをネットに沈めた。
その時間帯は完全にスパーズペースになっており、あのゴールがなければ、スパーズには「アヤックス戦のような奇跡をもう一度」という期待感があった。そしてその期待感を突如打ち砕いたのがオリギだった。
そこで今回は改めて、彼のリバプールでのキャリアを振り返りたい。
2014年の夏、当時19歳だったオリギは、期待の若手としてリールからリバプールに移籍するが、初年度はレンタルという形で移籍元のリールで過ごす。
2015/16シーズンから、リバプールでレギュラー奪取を目指すものの、同年の10月にブレンダン・ロジャーズ監督が解任され、ユルゲン・クロップ監督が就任。この監督人事はリバプールにとっての栄光の始まりであり、オリギにとっての苦しみの始まりであった。
クロップ初年度はリーグ戦16試合出場して5得点。2年目は半分以上が途中出場ではあるものの34試合に出場して7得点決めた。ただし最初の2年はクロップもチームを作っている最中で戦力が十分ではなかったため、出番をもらえている節があった。この時点ですでにクロップのサッカーに適応できているとは言えず、彼がベンチに追いやられるのは時間の問題だった。
そしてその時は来た。