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04/05CL決勝。興奮度MAXの瞬間! リバプール世紀の大逆転劇を呼んだ敬愛するジェラードの”言葉”【私が見た平成の名勝負(2)】

国内外で数多の名勝負が繰り広げられた約30年間の平成時代。そこで、フットボールチャンネルは、各ライターの強く印象に残る名勝負をそれぞれ綴ってもらう企画を実施。第2回は平成17(2005)年5月25日に行われたUEFAチャンピオンズリーグ決勝、リバプール対ACミランの激闘を振り返る。(文:小川由紀子)

シリーズ:私が見た平成の名勝負 text by 小川由紀子 photo by Getty Images

「決勝で負けたら、それは犯罪だ」

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リバプールの主将・スティーブン・ジェラード【写真:Getty Images】

 チャンピオンズリーグ決勝戦の中でも、世紀の大逆転劇として記憶される名戦だ。

 ACミランが前半戦に3点リードを奪ったが、リバプールが後半、わずか6分の間に3点を返し、PK戦の末に勝利をおさめた。

 この試合は、「絶対にリバプールが勝つ!」という予感があった。敬愛するリバプールのキャプテン、スティーブン・ジェラードが、前日会見の席で、

「決勝で負けたら、それは犯罪だ」

と言い放ったからだ。

 古い記憶なので文言は違うかもしれないが、意味はあっている。これまでのスポーツライター人生で聞いた中でも究極の名文句だ。

 こんなにも強い意志がこめられた言葉があるのかと、大きな衝撃を受けた。そしてこんな言葉を言い切れるキャプテンがいるなら絶対にリバプールが勝つ! と確信した。のだが……。

 試合は、前半戦にACミランが3点を奪う予想外の展開に。チャンピオンズリーグ決勝戦という究極の一戦で、3点ダウンは相当厳しい。

 しかしキャプテン・ジェラードは、前日の言葉を自ら行動で示してみせた。
54分にヨン・アルネ・リーセのクロスから得意の強烈ヘッド弾を叩き込んでまず1点を返す。

 この時ジェラードが、「オラァっ!こっから行くぞぉぉぉぉぉ〜」という感じで腕をブンブン振り上げて周りを鼓舞していたその姿の逞しさよ……。

【次ページ】奇跡の6分間

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