円陣を組んでお祈りを捧げるU-20エクアドル代表の選手たち【写真:舩木渉】
FIFA U-20ワールドカップ2019の開幕が目前に迫った22日、エクアドル代表がグループリーグ初戦の日本戦に向けて練習を行った。
冒頭15分のみの公開だったが、その「冒頭」の癖が強かった。ストレッチやマッサージを終えた選手たちは全員で円陣を組み、10分ほどかけてお祈りを捧げていた。
そして全員でボール回しに移ると、大声で笑いながらリラックスした雰囲気が漂っていた。ミスをした選手には全員で手拍子して輪の中で踊らせるなど、南米らしさも随所に感じられた。
エクアドルはこの世代の南米王者で、チームにはサッカー連盟のフランシスコ・エガス会長も帯同。取材に訪れていたエクアドルメディアの記者も「フランスやイタリアなど欧州のチームもいるので必ずしも優勝候補筆頭とは言えないが、非常に強いチーム。期待している」と自信を語っていた。
エースストライカーのレオナルド・カンパーナは健在で、欧州でプレーする選手やA代表経験のある者も複数いる。多くの選手がバスを降りる際も大音量で音楽を流しながら、自信溢れる表情を見せていた。
21日の練習で日本の選手たちは相手チームの「個の力」の高さを警戒していたが、エクアドルは組織力も侮れない。大柄な選手も多くてフィジカルの強さも備えている。
日本にとっては決勝トーナメント進出を果たす上で重要な初戦。非常に強力な相手をいかに攻略するか。エクアドルは南米王者の誇りと自信をみなぎらせ、覇権獲りへ準備万端だ。
(取材・文:舩木渉【ポーランド】)
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