前編のCF、トップ下に続いて――
2列目の左は中島翔哉。攻撃の切り札で代えの効かない存在になっている。ブラジル代表ならネイマールだ。中島がいれば、間受けも実はさほど問題にならない。サイドから1人かわして中へ入ると中央の味方はマークを外れるからだ。現在のコンディションを維持できるなら、カタール大会も中島が軸になる。
ただ、中島には守備の問題があり、深く戻らせるのも得策ではない。中島の背後をカバーする方法をチームとして用意する必要があるが、今のところやっていない。いずれ中島ありきの構成を考えるなら、4-3-3-や3-4-2-1が浮上するかもしれない。
トップ下が香川の場合は、ロシアワールドカップの名コンビだった乾貴士がいる。中島、乾とは違うタイプとして運動量豊富な原口元気もいる。左サイドは多くの候補がいて、他のポジションと同様に絞り込む段階ではないが、現時点では中島が図抜けている。
右サイドの一番手は堂安律だ。中島と似たタイプで、堂安、中島、南野拓実の2列目トリオは攻撃の核といっていい。3人が組んだ最初の試合から息があっていた。代表らしい即興が効いていて短期間にまとまったトリオである。それだけに、もう親善試合で3人をセットで起用する必要はない。3人が機能することはわかっているので、異なる組み合わせを試すべきなのだ。
コンビネーションの深化はいらない。実際、彼らは最初から合っていたわけで、代表は選手間の関係を深めるよりも広げるほうが先決である。左利きでカットイン型の堂安とは対照的に、右利きで縦への推進力のある伊東純也、堂安と似たタイプの左利きの久保建英、右でもプレーできる乾、原口など多くの候補がいる。