実はアヤックスはホームが苦手?
まだ完成して間もないトッテナム・ホットスパー・スタジアムでのチャンピオンズリーグ(CL)・準決勝1stレグを制したのは、若きタレント集団・アヤックスだった。同クラブは立ち上がりから積極的にプレスをかけにいき、相手のビルドアップをうまく阻止。セカンドボールへの反応も素早く、手数をかけない鋭い攻撃も見事にハマっていた。
15分にはハキム・ジエクからの縦パスを受けたドニー・ファン・デ・ベークがGKウーゴ・ロリスとの1対1を冷静に制してアヤックスが先制に成功。貴重なアウェイゴールを奪った。
その後はトッテナムに攻められる時間帯も続いたが、守備陣は最後まで集中を切らさず、失点を許さない。反対に、カウンターからダビド・ネレスがポスト直撃のシュートを放つなど、少ない攻めの時間をうまく活用し、トッテナムを苦しめた。
試合はこのまま終了。アヤックスは敵地で貴重な1-0の勝利を挙げたのだ。
迎える2ndレグ。舞台はヨハン・クライフ・アレナだ。しかし、ホームということもあり、アヤックス有利との見方が当然強くなるが、案外そうではないのかもしれない。事実、アヤックスはCLにおいて現在ホームで3戦連続未勝利となっている。さらにいずれの試合も失点を喫しているなど、トッテナムとの2ndレグへ向け不安がないと言えば嘘になる。対戦相手がバイエルン・ミュンヘン、レアル・マドリー、ユベントスであったとはいえ、この成績は少し気になるところだ。
また、今季のCLにおいてアヤックスが2ndレグをホームで迎えるのは今回が初めてとなる。これまでの2ndレグはすべてアウェイだったため、ある程度、失点覚悟で前に出ることができた。しかし、今回は状況が異なる。アウェイゴールを取られれば、かなり厳しい立場に置かれてしまうからだ。1-0という不気味なスコアも、アヤックスにとっては厄介なものとなるかもしれない。