フランスでは敵なしのPSG
パリ・サンジェルマンのチャンピオンズリーグ(CL)準々決勝の対戦相手がチェルシーに決まった。
国内リーグで敵なしの彼らは現在、首位を独走中だが、そもそも今季のリーグ・アンには、長らく宿敵と言われてきたマルセイユも含め、彼らとの対戦にガチンコ勝負を挑んでくるチームはほとんどいなかった。
どこも「ドローで勝ち点1なら上出来」の姿勢で、とにかく厚い壁を作って守りに守る。毎試合、PSGに求められるのは、その厚い壁を破ってゴールを獲りに行くことであり、相手も攻めてくるオープンゲームの中で、守りつつ攻める、という試合は無いに等しかった。
CLでも組分けに恵まれ、グループリーグはオリンピアコス、ベンフィカ、アンデルレヒト、そして第2ラウンド初戦の相手はレバークーゼンと、欧州カップ戦の4強常連クラブとは当たっていない。
がしかし、リーグ・アンで唯一彼らに真っ向勝負を挑んできた相手、現在2位につけるモナコには、ホーム、アウェイともに引き分け、3位のリールにもホームでドローと、上位チームとの直接対決では実はまだ一度も勝っていない。
そんな彼らにとって、チェルシー戦は真の実力を測る格好の場だ。対戦相手を観察する目的もあって、3月22日のチェルシー対アーセナル戦を観に行って来た。
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